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HISTORICAL

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 ノルマンディに上陸し、一ヶ月の死闘の後、カーンの攻略を完了した我々は、一路ベルリンへ向けて前進を開始した。ドイツ軍は抵抗を諦めていないものの撤退に次ぐ撤退で、むしろ、我々が追いつくのが困難なほどに逃げ足が速かった。

 だが、快調だった我々の進軍も、時には鈍ることもある。

 これは味方の前進を助けるために奮闘する男たちの物語である。


 霧に包まれた森の中から、バグパイプの調べが聞こえてくる。早朝、ドイツ軍陣地を強襲するために前進するゴードンハイランダーズ連隊の姿がそこにあった。

 話は遡る。

 朝の出撃前の第15師団将兵の前に英第8軍団司令官オコンナー中将がバグパイプの嫌いなシェットランドシープドッグ(スコットランド産3歳)の愛犬ハントリーと共に検閲に現れ、半島情勢と国防について演説を行う。

 閲兵の後、戦場へと出発するゴードンハイランダーズ。バグパイプの音で騒音をかき消し、ドイツ軍陣地への奇襲を試みる。だが、連戦連勝による気の緩みか、この部隊には悲劇が待っていた。

 奪取すべき、目標地点のある森へと踏み込んで間もなく、突如として銃弾が浴びせられ、前方の兵士たちが倒れた。待ち伏せされたのだ。

偵察に戻ってきたノース上等兵は、ドイツ軍が守りを固めている事実を報告。バグパイプによって騒音をかき消したことで完璧であったはずの奇襲が失敗したことに部隊は動揺を隠せない。

 だが、指揮官は攻撃を命じた。命令に従い横列を組み、前進を開始する。

 だが、十分に待ちかまえていたドイツ軍の掃射によって仲間が次々と倒れていく。

 ここに来て部隊は重要な事実に気付いた。

 そう。お茶の時間である。

 だが、ここで悲劇が訪れた。お茶を用意する兵士がドイツ軍の卑劣な攻撃によって倒れていたのだ。しかも、悲鳴を上げる当番兵はストーブも所持していたのだが、ドイツ軍の銃弾は無情にもストーブを回収しようと突撃する兵士たちすらもなぎ倒していった。

 ここに来て、戦いは膠着した。ドイツ軍は進軍を遅らせることが目的なのか積極的には攻撃して来ない。逆にゴードンハイランダーズは機銃掃射で前進するどころか、後退すらままならなくなってしまった。

 指揮官は伝令を後方へ走らせた。彼らを呼ぶために。

※この物語は偏見に基づいている。
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