Eagle,Globe & Anchor:海兵隊の紋章
海兵隊の紋章"鷲、地球と錨(Eagle,Globe&Anchor)"。
翼を広げた鷲は国家(Nation)。
地球は海兵隊が世界のいかなる場所でも任務を遂行できる世界的な展開能力(World Wide Service)。
錨は海兵隊の任務が水陸両用作戦であることを示すと共に海事(海軍)部隊としての伝統(MARITIME(NAVAL) Traditions)。
以上の海兵隊を示す三つから、成り立つ紋章のルーツは、イギリス海兵隊(Royal Marines)の"地球儀と月桂樹(Globe and Laurel.)"と独立戦争時に編制された植民地海兵隊(Continental Marines)に見ることができます。
1776年に銀もしくはピューターの"絡み合う錨"から成り立つ意匠が定められ、1789年、1821年、そして1824年に変更が加えられ、1834年に翼(翼端から翼端まで8.9mm)を広げた真鍮の鷲が定められました。
初期には"黒の花形帽章"、"緋色の羽根飾り"、そして"黄色のバンドと飾り房"と幾つかの印が規定されましたが、1859年に現在の将校の制服用の原型となる配色と構成が完成。
1868年11月13日に当時の海兵隊司令官ジェイコブ・ゼイリン准将の命令によって、それらがまとめあげられ、11月17日にゼイリン准将の、11月19日に海軍長官の承認がおりました。
ここに海兵隊の紋章となる絡み合う錨が斜めに交差した南北アメリカ大陸を示す地球儀に乗る翼を広げた鷲という図案が成立し、その紋章は後に海兵隊のモットーとなる"Semper Fidelis(常なる忠誠)"と記されたリボンによって飾られました。なお、同時に定義された制服用の紋章は、このリボンが除かれています。
第2次世界大戦が終わり、朝鮮戦争も終わった1954年。
6月22日に当時の司令官ラミュエル・C・シェパード大将の命令でデザインされた新たな紋章がアイゼンハワー大統領によって承認されました。
ブロンズ製の伝統的な海兵隊の紋章から成り立つ新たな紋章は、嘴に"Semper Fidelis"と記されたスクロールをくわえ、翼を広げたアメリカハクトウワシの立つ1868年の西半球の地球儀を中心に置き、金のロープに囲まれ、金の縁取りがされた"Department of the Navy, United States Marine Corps(海軍省・合衆国海兵隊)"とネービーブルーの帯に囲まれた緋色の背景を持ち、この紋章は1955年に公式に採用され、現在に至っています。
海兵隊旗
最初の旗は、初代司令官ニコラス大尉が、ニュープロビデンス島を攻略した際に星条旗と共に持ち込まれたガラガラヘビの旗とされています。
1830年頃に金の房飾りを持つ銀白の旗に中央に鷲と錨がデザインされた旗が用いられました。
1925年4月18日の海兵隊令第4号にて、金と緋色が公式の色として定められ、1939年1月18日に現在の形になっています。