PARA-MARINE(海兵隊空挺部隊)
訓練過程
1週目及び2週目:地上において、ハーネスの着用、着地技術、風でパラシュートがひきずられた時の対処、輸送機の模型からの降下練習、そしてパラシュートのたたみ方を学習
海兵隊空挺部隊では、自分の使うパラシュートは自分で準備することと定められていました。 この規則は、計画が打ち切られる直前に廃止されます。 |
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左が降下技術、右が強風時の対処訓練。実は空挺部隊の訓練は、見ていると笑えるものが多かったり(^^ゞ |
3週目:訓練タワーを用いた応用技術
降下塔:どこかの遊園地にあるような代物に見えますが……実際にニューヨークの遊園地で使われていたもので、これがニューヨークの遊園地にあるという情報を海兵隊は入手。 1940年5月20日に、 実は陸軍も、ここで実験を実施しています。 |
4週目及び最終週:実際に航空機からのパラシュート降下。6回の降下を完了後、資格を取得。
降下手順 1:引き出し索のフックを貨物室のケーブルにかける |
教官はフォートベニングで陸軍の訓練を視察し、またドイツ軍空挺部隊のお笑い映像から知識を取得していきました。
なお、降下姿勢は、アメリカ陸軍が輸送機のドアから、足を揃えて飛び出す方式を採用したのに対し、海兵隊ではドイツ軍空挺部隊方式と同じく頭から飛び降りる方式を採用しています。
※勿論、使用するパラシュートは陸軍と同じ物で背負い式のM5と胸に抱える予備傘の二つを持って降下しています。
更に、ジョンソンライフルとレイジングブルサブマシンガンが専用の武器として配備されることが決定します(どちらも悪名高い代物ですが)。
ジョンソンライフルも、レイジングブルサブマシンガンも 武器不足で悩まされていた時期に海兵隊によって用いられましたが、どちらも性能が芳しくなく、本来のM1ライフルやM1サブマシンガンへ切り替えられていきます。 なお、左の写真は、開発者のジョンソン氏が親友でパラ・マリーンの士官の一人トーガソン大尉のために特別に制作したジョンソン・カービン |
パラシュートの降下速度は、重量によって変化するため、海兵隊では16フィート/秒(時速約18km)に速度を抑えるためにできるだけ荷物を減らしましたが、それでも着地の衝撃を吸収するために転がる必要がありました。
また、訓練降下は1,000フィート(高度約300m)から始めましたが、戦術的には750フィート(約230m)から降下するとされました。
※陸軍空挺部隊も同様ですが、この高度の場合、予備傘を開く暇がないことが指摘され、戦後アメリカ軍だけが余分に予備傘を使用していたことが判明します。
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