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海兵隊映画

第2次世界大戦以前

 海兵隊とは第2次世界大戦時に作られ、と平気で書かれてしまう海兵隊ですが、むろんのこと、1775年に創設され、更に1798年に復活して以降、海軍とともに世界各地で戦っており、その中には重要な役割を演じたものもありました。

 代表は、北京の55日間の籠城戦を描いた「北京の55日」や、フィクション「風とライオン」ですが、それ以外にも第1次世界大戦を舞台にした映画も何本か作成されています。

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北京の55日
原題:55DAYS AT PEKING(北京の55日)
公開:1964年
制作:サミュエル・ブロンストン
監督:ニコラス・レイ
出演:チャールトン・ヘストン、デヴィッド・ニーブン、伊丹一三
 義和団の乱によって、包囲された多国籍軍の55日間の攻防戦を描いた作品。

 プロダクションノート見ると撮影にはすったもんだあって、監督のニコラス・レイは心臓発作で倒れて降板。良くもまあ、アラン・スミシーにならなかった、と思うくらい。

 一応、史実を描いた映画ですが、ほとんどはフィクションで、実際に指揮を執った柴五郎中佐(演じるは伊丹一三。後の伊丹十三監督)の扱いは極めて低い。ニーブン演じるイギリス公使など、自ら爆破任務に参加するくせに(ピンクパンサーはそこにはない)。

 ただ、実際も海兵隊はドイツ海軍の守る城壁側に配置されています。皮肉なことに、このときの日本軍の主力は海軍陸戦隊でもありました。

 そして、1941年のバターンやウェーキ島を皮切りにタラワなどで海兵隊と激戦を繰り広げた相手は日本海軍陸戦隊で、海兵隊がヨーロッパで唯一銃火を交わした相手はドイツ海軍でした。

 ちなみに、このとき、北京に籠城した部隊、そして救援に向かった部隊は海兵隊海軍分遣隊55号と籠城日数と奇しくも同じ番号の部隊です。

風とライオン
原題:THE WIND AND THE LION(風とライオン)
公開:1975年
制作:ハーブ・ジェフィ
監督:ジョン・ミリアス
出演:ショーン・コネリー、キャンディス・バーゲン、ブライアン・キース
 1904年のモロッコ。アメリカ人の夫人と子供二人を拉致した首長ライズリを追うために、セオドア・ルーズベルト大統領は海兵隊を現地に派遣する。

 ショーン・コネリーはライズリ族長役で主役で、海兵隊はそれを追跡する側。

 ブルードレスを着て世界各地に派遣されて戦っていた時代の海兵隊を描いた映画。

 実は昼に放送されたのをショーン・コネリー映画として録画して、後で見るまで海兵隊映画とは知りませんでした。

 ちなみに、風はライズリ族長で、ライオンはルーズベルト大統領。ジョン・ミリアスらしい英雄伝です。

 ルーズベルト大統領は戦争の英雄で、戦争大好き人間でしたが、その人に海兵隊潰されかけましたが、立場が確定したのも同じ時期です。

 海兵隊はモロッコに到着するなり、パシャの一人の屋敷へ突入して、守備隊壊滅させてパシャを連行。

「君はいかれているな」

 というパシャににやりと笑う海兵隊大尉が素敵です。そして、追撃し、ライズリを一端捕らえ、当局に引き渡す海兵隊ですが、しかし…。

 ジョン・ミリアスらしい映画です。

栄光何するものぞ
原題:What Price Glory?(栄光の価値とは?)
公開:1952年
制作:ソル・C・シーゲル
監督:ジョン・フォード
出演:ジェイムズ・ギャグニー、ダン・ディリー、ロバート・ワグナー
 1918年、第1次世界大戦中のフランスのとある村。前線から帰還したL中隊に新任軍曹が到着する。彼と中隊長はかつて同じ女性を取り合った仲であり、フランスでもまた同じ女性を巡って争う。

 しかし、そんなL中隊にも前線出動命令がくだり……


 テーマは、違うと思わせながら、海兵隊賛歌。

 前半はミュージカル・ラブ・コメディ。

 後半は前線での死闘。

 前半のコメディ路線から、後半はドイツ軍の占拠する駅から捕虜を得るための奮闘。

 前線から帰還した二人は、またもや争うことになり、おちは良くあるパターン。

 装備は第2次世界大戦中の物を使っています。

 戦場はセット撮影で、ご多分にもれずあらゆるものを吹き飛ばすアメリカ軍の手榴弾で破壊される建物もミニチュア。

 結局、女性を愛し、また安穏な生活を望みながらも、任務を捨てられない男たちの物語、という見方もできますが。

 で、大尉と軍曹は仲がいいのか、悪いのか。


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