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HISTORICAL

20060318

The rifle of each country, the equipment of each country.
Submitted by: Schwarz!!
Story Identification #: 2006318
Story by:War correspondent

第1部

 1945年、バルジの戦いも一段落つき、連合軍が勝ち続けるよりも早く崩壊し始めたドイツ軍の追撃が行われていた。

 もちろん、未だドイツ軍は恐るべき相手で、気を抜けば殺されるのは我々だろう。

 第1歩兵師団第18歩兵連隊は、アフリカに上陸して以来、数々の戦場を経験した歴戦部隊だ。

「クラウツは、戦意を失っていない。たまにこちらが同情したくなるような装備の連中もいるが、奴らは建物や塹壕に立てこもり、私たちに向けて銃を撃ってくる」とシシリーに上陸して以来の古参兵キース5級技術下士官は言った。「私たちには、それだけで十分だ」

「私たちは前進し、時たま、敵の抵抗に出会います。幸いなことに敵には支援は無く、私たちには十分な支援があります」と小隊の擲弾手ヨハン一等兵は言った。「停止するのは僅かです。6月6日と同じように私たちを止めることはできません」

「我々を止める力は確かにクラウツにはありません」とキースは言って笑った。「勝利は目前でしょう。でも、仲間が傷つき、倒れることに変わりはありません。新兵は血気盛んですが」

 兵士たちの楽しみは休息であるのは間違いない。暖かい食事があればなおさらだ。少なくとも、暖かいと言える食事と睡眠。立ち止まると同時に兵士たちは穴を掘り、或いは間近な遮蔽物に身を隠す。前線ともなると暖かい食事は何よりもごちそうだ。


暖かい食事は何より兵士たちを喜ばせる。マッチで湯を沸かそうと試みればいい。膨大な労力と時間に嫌気がさすだろう。

 食事の後に小隊は再び前進する。敵は撤退を続けているが、それでも、狙撃兵や待ち伏せに警戒しなければならない。何より……


砲撃と爆撃で焼け野原となった大地を進む兵士たち。

「In Coming!」という叫び声が聞こえた。

 皆は慌てて砲弾痕や遮蔽物へ飛び込むと頭を抱え、身体を丸める。


気がつけばシャッターを押していた。88ミリの砲撃が始まれば終わるまで祈りながら待つしかない。

 どれだけの時間が経ったか。砲弾が止むと、あたりで衛生兵を呼ぶ声が聞こえた。誰かが負傷したのだろう。だが、同時に敵の姿が発見され、兵士たちは反撃の体制を整える。


反撃を開始する第1歩兵師団の兵士たち。

 小隊長や下士官の怒鳴り声が銃声や砲声に負けまいとあちこちで立ち上がる。兵士たちは銃を撃ち、自らができる限りのことを行う。

 前進が命じられ、歩兵たちは立ち上がる。前進こそが勝利へ繋がる道だ。それを彼らは理解している。時に、それはドイツ兵の頑強な抵抗で阻まれるだろう。だが、我々の前進が止まることはない。前進命令が下る。兵士たちは身構え、そして銃を構える。


前進命令を前に構える兵士たち。

 彼らを止める者は無く、例えいたとしても、ただの時間稼ぎでしかない。


おまけ

 ソビエト軍はベルリンへと近づきつつあった。ドイツ軍は反撃を試みるも、ただ消耗していくしかない。陣地を死守せよと言う命令に従うが、ソビエト軍の勢いを止める力はもはや尽きようとしていた。

 ドイツ兵は、迫り来るソビエト軍を迎え撃つために、手にしたライフルに弾を込める。

 一方、ソビエト軍も自らのライフルに弾を込め、突撃の命令を待っていた。

 突撃の命令がくだる。兵士たちは雄叫びを上げて、ドイツ軍陣地へ攻め寄せる。


突撃するソビエト兵に向けて発砲する兵士

 ソビエト軍はドイツ軍の陣地へと突進していく。だが、ドイツ軍の抵抗は激しく、突撃するソビエト軍兵士たちは次々と倒れていく。

 だが、それでも、波を止めることはできない。今日もまた一つのドイツ軍の防衛戦が破られた。

 最後まで抵抗を続けたドイツ軍機関銃手の死体を見下ろすソビエト兵。なぜ、無駄な抵抗を続けるのか? ふとした疑問が兵士の心をよぎる。だが、それもつかの間のことだった。止まることは許されない。目前となったベルリンへ突入する日も近いだろう。

第1部

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