HISTORICAL
The rifle of each country, the equipment of each country. |
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TONEGAWA RIVERBED,IBARAKI Japan.(March 18,2006)-各国のライフルには、それぞれの特徴が見られる。
第2次世界大戦は、古い技術と新しい技術が混在したハイブリッド戦争の一つだ。それはライフルにおいても同じことが言える。
また、各国はそれぞれの制式ライフル専用の装備を開発支給するのも当然だった。
これらの比較検証と装備の撮影会を行うために、2006年3月18日、利根川河川敷において撮影会が実施された。アメリカ軍は世界で初めて全面採用された自動小銃M1ライフル。米西戦争の経験から生まれ、第2次世界大戦まで使用されたM1903。 イギリス軍は第1次世界大戦において、敵ドイツ軍を震え上がらせたエンフィールド。ソビエト軍も代表格となるモシンナガン。そして、ドイツ軍はボルトアクションライフルを完成させたモーゼルライフルKar98kとドイツ空挺部隊が使用した革新的なFG42が用意された。
撮影会当日は、前日の強風と雨とは打って変わって快晴となった。
しかし、一名が集合場所を間違え、一名が定例の車のトラブル、一名が二日酔い、一名が行方不明、そして更に一名が逃亡したうえに、場合によっては四連休の初日と言うこともあって大渋滞となり、集合は遅れた。
「いつものことです」とブラバム曹長は言った。
全員が揃うまでにリアム二等兵に対する訓練が施された。
「号令に対する基本動作や、儀仗はリネアクトにおいて重要な動作の一つです」と二年ぶりに第1歩兵師団として活動するキース5級技術下士官は言った。
入隊して間もないリアム二等兵は、号令に対する反応もまだ鈍い。
「覚えるには反復するしかありません」とキースは言った。「しかも、我々は、米英独の三つを覚えなければならない」
現地で調理した食事を摂った後、撮影は始められた。アメリカ軍、ソビエト軍、そしてドイツ軍。イギリス軍は全滅していたために代わりにアメリカ軍がエンフィールドを手にした。
撮影場所は、かつては深い藪に覆われていたが、最近、野焼きが行われたせいか、焼け焦げた木々が散乱する場所となっていた。
装備を着用し、撮影場所を探す。
「気が付けば、これだけの装備を揃えていました」とヨハン一等兵は言った。
装備を整え、撮影者の指示に従って行動する。
「今回は武器の撮影がメインです」とブラバム。
撮影が一通り終わった後、二日酔いと車の故障で現地入りが大幅に遅れた二名が到着し、そして、撤収が完了するのを待っていたように雨が降り出した。
Photos included with story:
Caption: キース5級技術下士官とヨハン一等兵がそれぞれのライフルを構える。M1ライフルとM1903ライフルはともにアメリカ軍を代表する制式ライフルだ。 Photo by:Sgt.Brabham M1ライフル(マルシン) |
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Caption: M1ライフルは、世界で初めて全面的に採用された軍用自動小銃であるが、実際に支給が完了したのは戦後のことで、M1903ライフルを一掃することはできなかった。 Photo by:Sgt.Brabham M1ライフル(マルシン) |
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Caption: M1903ライフルは、生産が追いつかないM1ライフルの穴を埋めるために支給された。歩兵部隊では擲弾手や、狙撃手に渡されたが、彼らは特に特別な訓練を受けたわけでもなく、半ば半強制的に使用させられていた。 Photo by:Sgt.Brabham M1903ライフル(KTW) |
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Caption: M1897トレンチガン。第1次世界大戦の塹壕線で活躍し、接近戦での有効性から太平洋方面でも用いられた。 Photo by:Sgt.Brabham M1897トレンチガン(タナカ、モデルガン) |
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Caption: M1カービンは、接近戦における火力のみを優先してデザインされた兵器だが、参戦によって全自動化を達成する前に採用支給が開始され、拳銃の代用として支給された。 Photo by:Cpl.Kease M1カービン(アングス製カスタム) |
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Caption: ソビエト軍の主力ライフルであるモシン・ナガン。作りは粗雑だが、戦場で使うには十分の信頼性を持つ。 Photo by:Cpl.Kease モシンナガン(無可動実銃) |
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Caption: 後装式小銃の世界に革命をもたらせたモーゼルライフルの子孫Kar98K。米西戦争でアメリカ軍は、前身となるスパニッシュモーゼルに一方的に撃ちまくられる事態となり、そのため、M1903ライフルは、事実上、全面コピーとなり、モーゼル社に賠償金を支払うはめにもなった。 Photo by:Sgt.Brabham モーゼルKar98k(CMC) |
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Caption: ドイツ空軍が降下中及び着地後は無防備な空挺隊員たちを何とかして守ろうと開発したFG42。アイデアは革新的だったが、当時としては早すぎた兵器でもあり、生産量も少なかったが、一部の機構が後にアメリカ軍の採用するM60多用途機関銃に流用されている。 Photo by:Cpl.Kease FG42(ショウエイ、電動カスタム)
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Caption: 右がSMLE No.1 MKIIIライフル、左がドイツ軍の爆撃で工場が破壊されたために簡易版として制作されたNo.4 MK1ライフルである。アメリカ人のジェイムズ・P・リーが開発した機関部は短いストロークから、速射性に優れ、第1次世界大戦では、イギリス軍が一人一挺機関銃を備えていると恐れさせたという。 Photo by:Sgt.Brabham 右:SMLE No.1 MKIIIライフル(無可動実銃) |
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