熟年夫婦の 東海道五十三次 テクテク日記
                 
 日本一大きい常夜灯を見て、天井川の下をくぐる !
                               … 水口宿〜石部宿
第二十七日目 
2008年2月10日(日) 曇りのち晴れ
今日のコース : 水口宿〜石部宿
日記の記録  : 旅人の J (熟年夫婦の夫 J、妻 M)
  「五十三次テクテク旅」も、三条大橋まで、あと約50kmとなった。今回は2泊3日の予定なので、行こうと思えば、三条大橋まで行ける。しかし、何かもったいなくて「一日、一宿」とする各駅停車、即ち、水口宿から、一日目石部宿、二日目草津宿、三日目大津宿とする。
 東海道を歩く旅人には、おなじみのホームページ「東海道五十三次」の「にこにこさん」も『ゴールの三条大橋は、手前2Kmあたりから見えて、あそこが大橋だとわかると、もったいなくて、もう歩けなくなります。』と言っている。

  昨日の雪で新幹線は ? 

  6時過ぎに自宅を出て、千葉から快速で東京へ、東京駅発午前8時3分の新幹線で京都まで行く。東海道線で草津まで戻り、草津線に乗り換えて、貴生川駅へ、更に、近江鉄道に乗り換える。昨日の雪で新幹線が遅れたが、どうらや、予定の行程だ。午後11時34分、近江鉄道水口石橋駅に着く。

   天井川の下をくぐる?   …… 今日の楽しみ
 今日の歩く予定は、午後からの半日であり、水口宿から石部宿までとする。
 見どころは、日本一大きいといわれる、「横田の渡し常夜灯」、天井川の大沙川の下をくぐるトンネル、石部宿の宿場の雰囲気、の三つ。

  「林口一里塚」 … 水口宿の西口見付らしい

  
 水口石橋駅をおりて、旧街道に出る。前回歩いた旧街道を右、左、左と曲がりながら、前回の到達点「小坂町の曲り」に着く。今日の「五十三次テクテク旅」は、ここから、スタートする。
 すぐ、右手に「五十鈴神社」があり、その角に「一里塚」がある。林口一里塚といわれ、このあたりが、水口宿の「西口見付(跡)」だったらしい。


  街道を行く

 日本橋から120里29町
  (475.4Kmあたり)
   水口城跡から北西1.5Kmあたり
 (滋賀県甲賀市水口町北脇)

  一面、雪のなかをゆく ……  松並木、道標、一里塚

 その角を左に折れ、すぐの交差点を右に折れると、あとは、横田の渡し常夜灯まで、ほぼ、まっすぐの道を行く。旧街道の両サイドは畑と思われるが、昨日、降った雪で一面、覆っている。やがて、左手に松並木があり、さらに進むと、「道標」がある。舞込橋を渡ると、右手に「泉一里塚跡」の標柱と榎の塚がある。

 「横田の渡し大常夜灯」

  まっすぐ進むと、横田川(野洲川)につきあたる。その岸辺に横田の渡し公園があり、そこに「横田の渡し大常夜灯」がある。午後0時34分。
  かって、野洲川を渡るには、渇水期の冬は土橋で、ほかの季節は船渡しであったという。資料には、文政5年(1822年)、京・大阪の人々を含めた万人講で、岸辺に高さは約10m、日本一大きな常夜灯が立てられたという。公園からは、まだ雪が消えていない野洲川が一望でき、チョコレートを食べたり、のどを潤したり、十分休憩した。  

  旧街道は横田川を渡り、JR線と並行して進み ……

  公園からは横田川(野洲川)に沿って進み、湖南市との市境になる泉西交差点で国道一号線と合流する。国道の歩道を歩き、横田川を渡る手前の歩道橋を渡り、横田橋を渡る。JR三雲駅の横を通り、JRの踏切を渡ると、旧街道は、JR線と並行して進む。

  天井川の下をくぐる、 &  「弘法杉」

  吉永公民館前で、元JR勤務の吉永自治会の会長さんと出会い、地域の歴史、文化に、旅談義、ウォーク談義となった。(「五十三次の出会い11」をみてね。)
午後1時45分。

  旧街道は、天井川となっている大沙川の下をくぐる。大沙川の堤の上に大きな杉がそびえており、高さ26m、樹齢750年といわれる、「弘法杉」であった。


  街道を行く

 日本橋から122里35町
  (482.9Kmあたり)

   天井川・由良谷川をくぐるトンネル
  (滋賀県湖南市夏見)

  宿場の面影を求めて、ゆっくり、ゆったり、歩く

 もう一つの天井川、由良谷川の下をくぐる。旧街道沿いには、比較的宿場としての面影が残っており、交通量も少ないことからゆっくり、ゆったり、楽しみながら歩くことができた。家棟川の土手で休憩する。午後2時26分。  

  宿場の面影を求めて、ゆっくり、ゆったり、歩く

 その先、落合川を渡ると、石部宿の「東口跡」となる。さらに進むと、広い交差点の左角に「道の辺広場」があり、休憩できるようになっている。石部の落ち着いた町なみをいつまでも保存しようとしてつくられた憩いの場だ。
 休憩、午後3時12分。

 東海道五拾三次 近江国
 石部宿
 
 人口:1606人
 総家数:458軒
 本陣:2軒
 脇本陣:なし
 旅籠屋:32軒

石 部 [目川ノ里]
 目川の里は、立場であり、菜飯と田楽豆腐が名物であったという。
 店の前で、奇妙な踊りをしている旅の一行とそれを眺めている旅人たちが描かれている。
 

  「石部宿」

  石部の金吉!

かって、石部宿は、「京立ち石部泊まり」といわれて、京から江戸に向かう旅人が、最初に泊まるのが石部宿であったという。また、「石部金吉」は、石と金の二つ硬いものを並べて人名のようにした語で、非常にきまじめで物堅い人、または、融通のきかない人のことをいうが、石部には金山があったことから、この言葉が生まれたという。

  「本陣跡」「田楽茶屋」「一里塚跡」 ……

 やがて、左手に「本陣跡」の碑があり、その先「田楽茶屋」がある。そこを右、左と折れ、「一里塚跡」を過ぎると、石部宿の「西口跡」となる。 
 さらに旧街道を進み、右手に折れるとJR石部駅となる。駅の手前で、「石部宿」到着として、写真を撮った。午後3路58分。時間に余裕があれば、石部駅の南方にある雨山運動公園内の「石部宿場の里」「東海道歴史民俗資料館」を訪ねたかったが、あきらめ、JR草津線で草津に向かった。草津市内にある宿には、午後4時50分に着いた。

  居酒屋で、旅人二人は祝杯を ……   

  朝、千葉を出て、午後からの「五十三次テクテク旅」であわただしかったが、雪の旧街道を歩き、「横田の渡し大常夜灯」をみて、天井川をくぐり、吉永自治会長さんとの出会いは楽しかった。
  そんな話をしながら、草津駅前の居酒屋で旅人二人は、祝杯をあげた。

  第二十七日目 2008年2月10日(日)

    前日までの距離    472.0Km(744、768歩)
  今日のコース    水口宿〜13.9Km〜石部宿
  今日の歩行距離  13.9Km(今日の歩数 24、480歩)
  今日の歩行時間  4時間25分(休憩、昼食、見学を含む)
     日本橋から       485.9Km(769,248歩)
     京・三条大橋まで、あと  37.4Km
《参考》
  今日の全所要時間(自宅〜水口宿〜石部宿〜宿)10時間21分
  今日の全歩行距離(万歩計換算)15.2Km
熟年夫婦の 東海道五十三次 テクテク日記
 五十三次の出会い 11
 湖南市吉永、吉永自治会長さんから、天井川、弘法杉について、
             教わり…  楽しいウォーク談義も
  出会いの人  : 湖南市吉永、吉永自治会長 N.Mさん
  出会いの日時 : 2008年2月10日(日) 午後1時45分
  出会いの場所 : 湖南市吉永、吉永公民館前

湖南市吉永 自治会長 N.Mさん
(右の方)
  
弘法杉       天井川の大沙川
 
 
吉永自治会長 N.Mさん:「東海道を歩いているのですか?」
  旅人の J (私):「はい、今日は、石部宿まで歩く予定です。」
 N.Mさん:「実は、私たちも昨年11月に『甲賀広域レール&ウォ−ク』
   というイベントを実施し、甲西駅から歩きました。

 J:「『レール&ウォ−ク』って、どのようなイベントですか?
 N.Mさん:「三雲城跡と東海道歴史文化を訪ねてのウォークで、約100名
   の参加がありました。JRが企画し、地元も協力して、みんなで楽しみ
   ました。」

  J:「地元の協力ってどんな事をしたのですか?」
 N.Mさん:「自然道場での地元の人たちによる「十二坊太鼓」そこに見える
   「弘法杉」「天井川の大沙川」などのガイド、また、50名ほどのボラ
   ンティアによる、食事提供など、しました。」
 :「弘法杉というのは、弘法の使った杉の箸の話でしたか?」
 N.Mさん:「そのとおりです。弘法大使がここを通りかかったとき、眺めが
   よかったので、河原で食事し、そのとき使った箸を土手にさした。1本は
   流されて、もう1本は成長して大杉になったと伝えられている。」
 J:「
ところで、天井川といわれている『大沙川』は、あの高いところを川
   の水が流れているのですか?」
 N.Mさん:「普段は水は流れていません。大雨の時は、水は流れます。
  
 でも、途中で地中にしみ込んでいくので、水の流れは途中まです。」
 J:「地域のことに詳しくて、ガイドも楽しそうですね。」

 N.Mさん:「『のろし駅伝』とあわせて、毎年行う予定です。機会を見つ
   けてぜひ来てください。五十三次のテクテク旅、気をつけて!」
 J:「ありがとうございます。」

 
気さくで、楽しそうにお話をする自治会長さん、いろいろ教えていただきありがとうございました。「甲賀広域レール&ウォーク」ぜひ伺いたいものです。 
             
五十三次の出会い10 五十三次の出会い12
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