熟年夫婦の 東海道五十三次 テクテク日記
                 
 大井川川越遺跡には、往時をしのばせる家並みが…
                           … 藤枝宿〜島田宿〜金谷宿
第十二日目 
2007年2月13日(火) 晴れ
今日のコース : 藤枝宿〜島田宿〜金谷宿
日記の記録  : 旅人の J (熟年夫婦の夫 J、妻 M)
  秋葉常夜灯と一里塚

宿は、旧東海道沿い。午前7時48分、宿を出て西進し瀬戸川に架かる勝草橋を渡ると、右手に秋葉常夜燈と一里塚がある。旧街道を進み、国道一号線と藤枝駅前通りとの青木交差点を過ぎ、田中藩領傍示石跡を見ながら進む。


  街道を行く

 日本橋から五十二里二十六町
  (207.0Km)

  藤枝宿勝草橋
  (静岡県藤枝市東町)

   松並木と藤枝宿の名物「瀬戸の染飯」

 ところどころにある松並木を見ながら進むと、東海道追分がある。ここは、瀬戸山を越える中世の古東海道と山裾に沿う旧東海道の分岐点である。
 どことなく往時の面影のある松並木を歩くと、「千貫堤」「瀬戸の染飯版木の標柱」の碑がある。瀬戸の染飯(せとのそめいい)は、藤枝宿の名物で、強飯をくちなしの汁で染め、すりつぶして小判形に薄くして乾かした食べ物という。くちなしは疲労回復にも効くとされ、旅の携帯食として重宝がられたという。
 残念ながら口にすることは出来なかった。

  花壇前で一休み!

 上青島の一里塚を過ぎると、旧街道は国道一号線に合流する。
 六合駅の南口広場、花壇前で一休みする。9時34分。旧街道は一時国道を離れ迂回するが、すぐに国道に合流し島田宿に入って行く。

 日本橋を目指している旅人から声をかけられ…

「島田宿」と書かれた道しるべで写真を撮っていると、旅人姿の男性が声をかけてくる。「こんにちは、どちらから来ましたか?」「島田宿一里塚跡、ありましたか?」と矢次早に聞いてくる。「蓬莱橋まで、800m」の案内板を見つけ、『蓬莱橋を見てくる。』と言い残し、足早に大井川のほうへ向かった。我々とは逆の方向、日本橋を目指して歩いているという。なぜかホッとする。


  街道を行く

 日本橋から五十四里二十町
  (214.2Kmあたり)

  島田宿一里塚址付近
  (静岡県島田市本通)

   「島田宿一里塚跡」

すぐ、右手に江戸から五十二里目の「島田宿一里塚跡」があり、さらに左手に「問屋場跡」「刀匠島田」の碑がある。

 東海道五拾三次 駿河国
 島田宿
 
 人口:6727人
 総家数:1461軒
 本陣:3軒
 脇本陣:なし
 旅籠屋:48

島田 [大井川駿岸]
 大井川を大名行列の一行が川越しをしている。先頭は既に金谷側についているが、全員が渡るにはまだ時間がかかりそう。
 
 「島田宿」

島田宿は、大井川を控え、川越を待つ旅人で賑わったという。しかし、現在は本通り商店街となっており、宿場の風情は全くない。

 大井神社の「鹿島踊りの三番叟」

旧街道の商店街を進むと、日本三奇祭のひとつ「島田の帯祭」で知られる大井神社が右手にあり、休憩することにした。午前10時52分。大井神社には、大祭行列の代表的な姿である大名行列の大奴と鹿島踊りの三番叟二体のブロンズ像が立っていた。


  街道を行く

 日本橋から五十五里
  (216.0Kmあたり)

 
  (静岡県島田市向島町)
  「大井川川越遺跡」

旧街道に戻り、西進し、途中、左の旧道に進むと大井川の手前に、「大井川川越遺跡」がある。大井川を渡る旅人のために、川越制度ができ、川会所はこの制度に基づき、川越賃銭の決定、渡渉順の割り振りなどの川越業務が家屋とともに復元されている。川越遺跡に隣接して、「朝顔の松」と「島田市博物館」がある。午後0時3分

 博物館では、大井川の川越によって栄えた島田宿の様子をジオラマビジョンや旅道具の展示などで分かりやすく紹介しているとあるが、この日は残念ながら休館だった。
  昔は、肩車や蓮台で大井川を渡る
 昔はこの辺りから、大井川を渡ったが、我々は少し上流にかかっている大井川橋に向かう。下流のほうを眺めながら『昔、旅人はあのあたりを人足の肩車や蓮台で大井川を渡ったのであろう。』と思った。橋長は1026m、13分かかった。
  大井川鉄道の踏切を渡る

大井川橋を渡りきると左に折れ、旧街道に戻る。左手に東町公園を見て、大井川鉄道の踏切を渡る。

  「柏屋本陣跡」と「一里塚跡」

途中のバス停に「白浪五人男」の頭目で知られる日本左右衛門の絵が描かれていた。やがて、街道の右に「佐塚屋本陣跡」「柏屋本陣跡」の標示板があり、さらに進むと金谷駅手前のガード下の左手に「一里塚跡」の表示があった。

 東海道五拾三次 遠江国
 金谷宿
 
 人口:4271人
 総家数:1004軒
 本陣:3軒
 脇本陣:1軒
 旅籠屋:51軒

金谷 [大井川遠岸]
 大井川の川越しの場面で、島田宿の続きであろう。大名行列の一行で先頭は、既に渡り終えている。
 
 「金谷宿」

本陣や旅籠など、残っておらず、本陣跡、一里塚跡を示す標示板があるのみで、往時の面影はない。
  金谷宿、午後1時4分、到着。


  街道を行く

 日本橋から五十六里五町
  (220.4Kmあたり)

 
  (静岡県島田市金谷)

 金谷駅に到着し、周りを見渡したが、食事のできるところは見当たらず、駅の売店でおにぎり、お茶などを買い求め、金谷駅、午後1時32分発の東海道線で、帰ってきた。途中、三島、熱海で乗り換え、千葉駅には午後6時20分に着き、自宅には午後7時10分に着いた。

  第十二日目 2007年2月13日(火)

    前日までの距離    205.4Km(328、686歩)
  今日のコース    藤枝宿〜9.9Km〜島田宿〜4.6Km〜金谷宿
  今日の歩行距離  14.5Km(今日の歩数 24、378歩)
  今日の歩行時間  5時間16分(休憩、昼食、見学を含む)
     日本橋から       219.9Km(353、064歩)
     京・三条大橋まで、あと 303.4Km
《参考》
  今日の全所要時間(宿〜藤枝宿〜金谷宿〜自宅)11時間22分
  今日の全歩行距離(万歩計換算)15.3Km
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