「多くの人を津波から救った」について

一人は、岩手県陸前高田市の県立高田高校教師、小野寺(旧姓・毛利)素子さん(29)です。
小野寺さんは、津波警報が市内に鳴り響くと、校内で部活動をしていた生徒257人を学校裏手の高台にあるグラウンドへ 避難させました。
しかし、顧問を務める水泳部の生徒約10人は、学校から500メートルほど離れた屋内プールで練習のため 姿がありませんでした。

すると小野寺さんは、同僚の教員に「水泳部員を捜しにいく」と話し、自分の車に乗ってプールをめざしましたが、 小野寺さんが向かって間もなく、大津波が堤防を乗り越えて街をのみ込み、 プールも近くの建物もすべて流されてしまいました。
水泳部員の大半と小野寺さんの行方は分からなくなりました。

夫で、隣町の県立大船渡高校教師、浩詩さん(43)は、「自分のことは常に後回しだった。
彼女らしいと言えば、彼女らしいです。
服や宝飾品など何かが欲しいとねだられたことも無く、最高の妻なんです。
帰ってきたら、『心配かけさせやがって』と怒ってやるんです。」と、
笑顔と涙がまじり合いながら話したそうです。

そして、工藤良裕校長(54)は先月、小野寺さんから「妊娠するかもしれないので、来年度は担任を当てないでほしい」と 打ち明けられていて「彼女の希望をかなえてあげるつもり。だから、ちゃんと帰ってきて欲しい」と願っているそうです。

もう一人は、女川町にある水産加工会社、「佐藤水産」専務の「佐藤充」さんです。
佐藤充さんは、中国・大連から宮城県女川町へ働きに来ていた研修生20人に「津波が来るぞ」と警告し、 高台に避難させたあと再び宿舎に戻ったところを津波が襲い、自らは津波にのまれてしまいました。

研修生の一人は、「彼が津波にのまれていくのを見た」と、新華社の取材に対し嗚咽(おえつ)しながら語り、 大雪となった震災当日の晩、佐藤さんの兄の社長は、研修生の寝泊まり先を探して奔走、知人の家を見つけてくれ、 研修生たちは「現地の人々の助けがなければ今の私はない」などと話しているそうです。

記事を「感動」というタイトルで掲載した北京の新聞、新京報には「愛には国境はない」などとコメントが寄せられていて、 中国のインターネットサイトには、以前からの厳しい対日感情を反映して、 東日本大震災で「日本に天罰が下った」などというコメントがみられる一方で、 佐藤さんのような日本人の振る舞いに敬意を表す人々も増えているそうです。愛に国境はありませんね。

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