「ペンテコステ」について

「ペンテコステ」を国語辞典で調べると、(1)〔「五旬節」の意〕ユダヤ教の三大祝祭の一つで、 穀物の収穫を感謝する祭り。過ぎ越しの祭の後50日目にあたる。七週の祭り。
(2)キリスト教で、聖霊降臨祭。
と説明されています。

歴史的には、ペンテコステという名前はギリシャ語で、50番目の日を意味するペンテーコステー(・ヘーメラ) に由来し、ユダヤ教において過越祭の50日後に祝われる祭日で、 春に得られる最初の収穫に感謝する農業祭だそうです。

ペンテコステ派は、キリスト教のプロテスタント教会の、メソジスト、ホーリネス教会の中から1900年頃 アメリカで始まった聖霊運動、つまりペンテコステ運動(Pentecostalism)から生まれた教団、 教派の総称ないし俗称です。
この教団、教派に属する教会をペンテコステ教会と言い、 韓国の趙・繩(チョー・ヨンギ)牧師の純福音派もこの流れに属しています。
     
近代ペンテコステ運動は、1901年にカンザス州トピカのベテル聖書学院で行われた年末年始の祈祷会で、 指導者であるチャールズ・F・バーハムとほとんどの神学生が「聖霊のバプテスマ」を体験し、 異言(いげん)は自然発声現象で、学んだことのない外国語で、神をほめたたえたことが契機となっています。
その後バーハムは、テキサス州のヒューストンに聖書学校を移転して、 聖書学校の学生でもあった牧師のウィリアム・シーモンが1906年、アメリカのロサンゼルスのアズサ通りで 集会を行ったところ、集会中に聴衆である信徒の中に「聖霊のバプテスマ」を受け、 異言を語る現象が起こったそうです。

このことがロサンゼルスの新聞に掲載されて、全米に広まり、ペンテコステ運動のリバイバル集会は、 3年にわたりロサンゼルスのアズサ通りの伝道館、メソジスト教会等の教会堂を借りながら続けられ、 アメリカ各地のみならずカナダやイギリス等からも集会へ集う参加者によって世界中に広められて行き、 1914年にアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団が生まれ、フォースクエアー福音教会、 ユナイテッド・ペンテコステ教会等の各教団が発足し、運動が組織化されていったのですね。
そして、敗戦後日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団が設立され、 現代のキリスト教音楽(賛美歌)の多くは、ヒルソング教会等のペンテコステ派の音楽家によって書かれています。

新約聖書:使徒の働き2章1節〜42節には、ペンテコステの日の聖霊降臨の出来事(異言の記述)があります。
使徒達が集まって祈っていると、天から激しい風のような響きが起こり、炎のような分かれた舌が現れて、 使徒達は聖霊に満たされ、「他国のことばで話し出した」と、 使徒達が異言(学んだことのない外国語)で話したことを示しています。
そこには、地中海沿岸のあらゆる国の敬虔なユダヤ人たちがエルサレムに集まっていましたが、 「使徒達が、それぞれ自分の国の言葉で話すのを聞いて驚きあきれてしまった」とあります。

これが聖書の語る聖霊降臨の出来事で、使徒達はその話すことばを理解することができ、 ことばの混乱を起こしたバベルの塔の物語とは逆に、 聖霊は人々が言葉を越えて、互いに理解し合えるようにされているのですね。

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