福利厚生(社会保険・労働保険・退職金)

社会保険
   国民健康保険などの医療保険制度と、国民年金などの年金保険制度の総称を「社会
  保険制度」と呼び、被保険者やその家族の疾病・死亡・障害などについて保険給付を行い
  被保険者やその家族の生活と福祉の向上に寄与することを目的としています。
   また次の事業所は、事業主や従業員の意志に関係なく、健康保険と厚生年金保険の
  加入が法律で義務づけられています。

  1.すべての法人事業所
  2.常時5人以上の従業員が働いている会社・工場・商店・事務所などの個人事業所
    (飲食・サービス・農・林・漁業等を除く)
  
  ※上記以外の事業所でも、次の条件を満たせば厚生年金保険と健康保険に加入すること
  が出来ます。
    ○従業員の半分以上が厚生年金保険と健康保険の適用事業所となることに
     同意し事業主が申請して厚生労働大臣の許可を受けた事業所

  
   詳しくは日本年金機構をご覧ください。


労働保険
  労災保険・雇用保険とを総称したもので、労働者を雇用する事業主は、どのような業種に
 おいても労働保険が適用されます。
  労働者は、保険事故(失業・業務災害・通勤災害)を生じた場合には、国に対して保険給付
 を請求することができます。
  従業員を一人でも雇用する事業主は、業種のいかんを問わず、すべて労働保険に加入し
 なければなりません。

  ●労働者災害補償保険(労災保険)
  仕事が原因で起きた「けが」「病気」について事業主に代わって必要な保険給付を行い、被
 災者・遺族を援護する制度です。必要な治療費が給付される他、休業補償給付が受けられ
 ます。 また、「けが」「病気」が治った後、障害が残った方には、障害補償給付が受けられ
 不幸にして死亡した場合には、その遺族に対して遺族補償給付及び葬祭料の給付が受けら
 れます。この労災保険は、業務上及び通勤途上事故のいずれも適用になります。
  ただし、相手が車の場合は自賠責保険の給付が優先します。保険料は全額事業主が負担
 します。
 一人でも労働者を雇っている事業所は、強制的に労災保険に加入しなければいけません。
  ※災害発生度の高い業種と低い業種とでは保険料の率が違います

  ●雇用保険
  雇用保険は、従業員が失業した場合にその就職までの一定の間、必要な給付を行い、そ
 の生活の安定を図るとともに、求職活動を援助し、再就職の促進を図ることを目的とした制
 度です。
  事業主の行う届出、申告などを前提にして運営され、事業主は新たに従業員を雇い入れた
 り、従業員が離職したとき、あるいは事業所を設置するときなどには、それぞれを所定の届
 出書によって公共職業安定所に届け出なければならないことになっています。保険料は会社
 と従業員で負担します。
  1人でも労働者を雇用する事業所は、業種や事業規模を問わず加入しなければいけませ
 ん。

  詳しくは長野県労働局労働保険関係をご覧ください。

  ●労働保険事務組合
  労働大臣の認可を受け、事業主に代わって労働保険に関する事務を処理する団体です。
 労働者を雇用するすべての事業所は労働保険に加入しなければなりません。ところが、労働
 保険について事業主が処理しなければならない事務は、労働保険料の申告納付、雇用保険
 の資格取得、喪失等複雑で厄介な手続きがいろいろとあります。
 労働保険事務組合は、事業主に代わってその複雑な事務手続きの一切を代行いたします。

  《委託できる方》
  常時使用する労働者が300人以下の事業主
  ただし、小売業・サービス業は50人以下、卸売業は100人以下の事業主

  《委託した場合の特典》
  事業主側の事務処理負担が軽減される。
  労働保険料を3期に分割納付できます。
  事業主及び家族従業者も労災保険に特別加入できます。

  《お引受けする事務の範囲》
  資格の取得、喪失、給付金の請求、保険料の納付など一切の手続きをお引受けします。
  ただし次の事項は委託事業主で行います。

  ・従業員の採用、退職の事務組合への連絡
  ・賃金台帳の備付
  ・「労働保険料算定基礎賃金等の報告」の事務組合への提出

中小企業退職金制度
  独自に退職金制度をもつことが困難な中小企業に、国の援助で大企業並みの退職金が
 支払える制度です。比較的少ない掛金で退職制度に加入できます。

  ●加入できる方
  製造業その他は、常用従業員数300人以下または資本金・出資金3億円以下
  卸売業は、常用従業員数100人以下または資本金・出資金1億円以下
  小売業は、常用従業員数50人以下または資本金・出資金5千万円以下
  サービス業は、常用従業員数100人以下または資本金・出資金5千万円以下

  ●毎月の掛金
  5,000円〜30,000円までの16段階

  ●特色
  国の助成
  新たに中退共済制度に加入する事業者に、掛金の3分の1を2年間、国が助成します。
  掛金月額を増加する事業主に、増加分の3分の1を1年間、国が助成します。

  損金扱い
  掛金は法人企業の場合は損金として、個人企業の場合は必要経費として全額非課税
  となります。

  通算
  加入前の勤務期間もさかのぼって通算できます。

  詳しくは中小企業退職金共済事業のをご覧ください。


特定退職金共済
  退職金制度をもつことが困難な商工会員企業が協力し合い、大企業と同じような退職金を
 支払うことができるようにすることを目的としています。

  ●加入できる方
  商工会に加入している事業主であれば、誰でも従業員を加入されることができます。
 
  ●毎月の掛金
  1口1,000円〜30口30,000円まで

  ●特色
  損金扱い
  全額損金又は必要経費として計上でき、従業員は給与課税がありません。

  重複加入
  中小企業退職金共済や企業年金とも重複加入できます。

  給付金  
  給付の際、年金または一時金を任意に選択でき、死亡退職については一口につき
  10,000円が加算されます。

  詳しくは商工会までお問い合せください。