ダークブルームーン DARK BLUE MOON:暗青の月
Tarot-No.18

2017/01/09改訂

本体名:氏名不詳

海の男、作中ではテニールという名の船長になりすましていた

能力:水中戦を得意とする魚人型スタンド

スタンド形成法射程距離パワー射程・パワー増加法
身体・能力戦闘体 数10m以上
(本文参照)
環境パワー伝達

当ページの要点

  • ジョジョ3部に登場するスタンドは全て、「生命の樹」と呼ばれる図形に関係している。
  • タロットのスタンドは生命の樹の図上で「変化」を表すパスに対応する。
  • 「月」のパスは成長するものが、今いる分野から自身を分離する「脱出」を行う。
  • ダークブルームーンは水中から陸上に抜け出た両生類のような特徴を持つ人型スタンドである。

タロット解説

ジョジョ3部に登場する22枚の「タロットカード」は、占いの道具としてよく知られ、それぞれのカードにはさまざまな解釈が与えられている。そしてその解釈法の1つに、『生命の樹』と呼ばれる図像を絡めたものがある。生命の樹とは、宇宙・生命・人類・個人など、この世界の中で進化・成長する全てのものが、成長する際に辿る変化の共通性を図像化したものである。「セフィロトの樹」とも呼ばれるその図は、「状態」を表す10個の円形「セフィラ」と、円形同士を結び「変化」を表す22本の小径「パス」から成り、タロットはパスの方に対応している。

そして22枚のタロットのうち、「解明せしもの」を暗示する「トト」のセフィラと、「更新せしもの」を暗示する「オシリス」のセフィラを結ぶ「月」は、「構成要素の脱出」を暗示するカードである。

成長体が今いる分野内での成長をひととおり終え、次なる成長の場へ向かうには、学生が進学に際して今の学校から卒業するように、今いる分野から「脱出」することになる。これを行うのが「月」のパスである。

ただこの脱出には1つの作業が伴う。成長体は今いる分野で成長してきた間に、大なり小なり分野内の要素との「つながり」を強めてきている。そして脱出の際にはこれらのつながりは(引っ越しの時に家電品のコンセントを抜くように)切り離されなければならない。この分離によって初めて成長体は、空高く浮かぶ月のように分野から遊離できる。

また成長体は分野内での成長において大なり小なり、分野内の「環境」に身を預けてもいる。これは例えば水中で暮らす魚が、乾きへの耐性や重力に逆らって立つ足を必要としないのと同じことである。このため成長体は脱出すると、それらの「支え」を失って不安定化してしまう。そしてこれを安定化するための成長体の「補強」は、生命の樹の中心線を挟んで反対側に位置する「審判」のパスで行われることになる。

成長体は分野から脱出した時点では、分野内にいた頃の「名残り」を少なからず残している。これは例えば生命の進化において、地上に出たばかりの両生類が魚の名残りを大きく残していたのと同じことであり、当然のことである。こういった名残りは他の分野で成長していくに伴い消えていくことになる。ただそれに長い時間がかかる場合は、名残りといかに付き合っていくかが重要となる。

人は高等かつ自由な精神を持った生物であるが、それと同時にさまざまな本能や制約に支配される動物でもある。また個人の精神の在りようは、それまで生きてきた環境に大きく依存している。

人がそれまでの環境からの脱出を行うのは大抵の場合、新たな成長を求めてであろう。そういった「未来を見据える目」は無論重要である。しかしそこで気持ちだけが先走ると、それに自分の肉体や自分に染み付いた習慣がついてこないということが往々にして起こる。そういうときに必要なことは、もう1つ「今の自分を把握する目」も持つことである。この2つの視点を保つことで人は着実に歩みを進めていける。そしてその意志は自分ひいては世界を、さらなる成長に導くだろう。

スタンド解説

■人型スタンドに魚や両生類の特徴を加えたような姿を持つ半魚人型スタンド。その両手両足の指には鋭い爪と水かきが生え、体背面には大きな背ビレが付いている。またその体表は半ばが硬質の殻に、もう半ばが細かいウロコに覆われている。そしてサンショウウオを思わせる円形の頭部には、上下に2つずつ4つの目が並んでいる。

■いわゆる生命エネルギー体であるスタンド体は、物理的な制約から脱出した霊的な体である。このためスタンドの姿は、本体が持つ肉体的・精神的な性質を、物理に束縛される本体肉体よりも顕著に表した姿となる。スタンドはその姿でもって超常的な能力を行使するわけである。

■またこの効果はスタンドだけでなく、本体と重なって存在している「魂」にも別の形で与えられる。スタンド使いが自分や他者のスタンドを見たり聞いたりできるのは、彼らの知覚能力が霊的な域へも及び、拡張されているからである。そしてさらにスタンド使いは、自らの魂を使った「発声」を行うこともできる。この霊的な声は水中や真空中でも伝わり、つまりスタンド使い同士はそれらの環境でも会話が可能である。

■なおスタンドの性能や能力効果は、物理的な「環境」によって増減することがある。スタンドという超能力は本体に宿る生命エネルギーの「個性」、その概念や法則を世界に「押しつける」ことで発揮される力である。そしてこの個性と親和性の高い環境ではスタンドは水を得た魚のように性能が増し、逆に不慣れ・苦手な環境であれば性能は低下する。

■ダークブルームーンの本体は「海」に根ざして生きてきた男であり、船舶の扱いなど海での生活の知識に長けている。また彼の肺活量は本人の弁によると常人の3倍で、6分以上水中に潜っていられる。そしてこれらの肉体と精神の性質により、彼は必然的に海に適したスタンドを目覚めさせる。

■両生類のような姿を持ったダークブルームーンは、陸上でもそれなりに活動できるが、その真価は「水中」でこそ発揮される。そしてダークブルームーンにはスタンド体以外にもう1つの特性がある。それは、このスタンド能力と非常に親和性の高い物質である「水」に、自分のスタンドエネルギーを流し込めることである。これによりダークブルームーンは水中で、周囲の水をスタンドの動作に合わせて意のままに操り、逆にスタンドの動作を水によって補佐することもできる。

■なおこうしてスタンドエネルギーを流し込まれた水は、本体からダークブルームーンへエネルギーを伝える伝導体の役割も果たす。この効果で水中でのダークブルームーンの射程距離は数10m以上に伸び、例えば本体が船内にいたままスタンドだけを船から離れた海中で活動させることも可能である。

■ダークブルームーンの手足の水かきは、泳ぎに際しては水を強力に捕まえて押し出して人間をはるかに超えるスピードで泳ぎ、またどんな魚よりも華麗に舞い泳げる。また鉤爪と水かきが付いた手での攻撃は、水かきの両側の水で手の軌道を安定化されつつ水をシャープに切り裂いて繰り出される。その攻撃は高速回転する金属のスクリューにも打ち負けることなく破壊し、スタンド体にも鋭利な刃物のように深手を与えられる。一方水中での動作に特化していない敵スタンドにとっては水は動作を妨げる抵抗物にしかならず、水中でのダークブルームーンと敵スタンドとの性能差は大きく開くことになる。

■さらにダークブルームーンは全身を使って水を大きくかき回すことで、海面に直径20〜30mの水流の渦を作り出すこともできる。この渦は水中の敵を逃がさないアリジゴクの穴のように利用され、ダークブルームーンは深くすり鉢状に沈み込む水面の中心で敵が流れ落ちてくるのを待ち、鉤爪による必殺の攻撃を繰り出す。

■なおダークブルームーンは体表のスタンドエネルギーがかなり不安定で、ウロコなどが剥離しやすいという性質がある。しかしダークブルームーンはそれをも逆手に取って攻撃手段に変えている。まず敵スタンドがダークブルームーンを殴るなどすると、その拳にスタンドエネルギーが付着してフジツボのような姿に変化する。フジツボは敵スタンドの体表に細かく突き刺さって強固にこびり付き、スタンドエネルギーを吸収しながら増殖していく。これにより敵スタンドは加速度的にエネルギーを奪われ、さらに体表を覆っていくフジツボの固さによって体の自由も奪われる。また上述した水流の渦を作った時には、体から剥がれ落ちたウロコが無数の小さな刃物となって渦の中を巡り、敵スタンドと本体を着実に切り刻んでいく。

内部リンク

『オシリス神』
10番目(&1番目)のセフィラのスタンド。賭けで負かした相手の魂をコインに変えて保管する能力を持つ。
『グリーン・デイ』
ジョジョ5部に登場。「邪悪の樹」と呼ばれる生命の樹の亜種における「月」のスタンド。それがばら撒くスタンドのカビは、生物を殺してはその周囲に飛散して別の生物に取り付き、被害範囲を拡大していく。
『フー・ファイターズ』
ジョジョ6部に登場。体長数mmのプランクトン型スタンドが無数に結合して形作られる人型スタンド。スタンド自身が本体であり、「水」をエネルギー源として増殖する。
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