【基本スタンド体】
「本体のスタンド能力の化身」として、直接的に作り出されるスタンド体。「本体身体」「物質」「スタンド能力」のいずれかを基盤として形成される。基本的には1体しか形成できないが、その「1体」が無定形の一塊で分割可能だったり、複数に分かれた一つの群体だったりもする。このため、厳密には「1種類」しか形成できないと考えたほうが適切である。
身体基盤体
本体の「身体」を形成の基盤とするタイプ。完全な人間型もしくは人間に近い姿を持ち、必ず単体となり、例外なく本体にダメージを返す。
身体同形体
本体身体のみを基に形成されるタイプ。本体と同じ身長・体格の完全な人間型となる。
身体非同形体
本体身体を主として形成されるが、他の要素の影響も姿に現れているタイプ。
身体・能力加形体
「身体同形体」にプラスして、能力による装備・器官等を持つタイプ。
→口の中から炎を吐き出せる『マジシャンズレッド』、物体をペチャンコにする針を持つ『ソフト・マシーン』、全身にカビの噴出器官を備える『グリーン・デイ』など。
身体・能力変身体
「身体同形体」にプラスして、能力による変身を行えるタイプ。
→他者の過去の姿に変身・追跡できる『ムーディー・ブルース』1体のみ。
身体・融合変身体
「身体同形体」が物質と融合し、その融合物質に応じて変身できるタイプ。ただしあくまでベースは人型である。このタイプは物質と融合しているため、スタンド以外の攻撃でもダメージを受けてしまう。
→スタンドを恨みとともに人形に宿らせその人形をボディーとして動く『エボニーデビル』、他人の肉体に本体の血液を付着させそこから肉のスタンドを成長させていく『エンプレス』、あらゆる金属・鉱物・化学繊維に化けられる『ハイプリエステス』など。
物質基盤体
能力に応じた特定の「物質」と融合し、その物質を基盤に形成されるタイプ。その物質が持つ「性質」を強化したり拡張したりして利用できる。つまりは「物質がスタンド化されたもの」であり、その姿は融合物質に準じたものとなる。このタイプは物質と融合しているため、スタンド使い以外にも見ることができ、またスタンド以外の攻撃でもダメージを受ける。ただし、一部のものを除いて形成に本体身体を利用していないため、そのダメージは本体には返らない。
定形拡張体
「定まった形」を持つ物質と融合して、その姿や機能を「拡張」するタイプ。このタイプはあくまで「拡張」が主眼であるため、個々のスタンドの「拡張の方向性」によって、高い戦闘力を持ったり、全く戦闘に向かなかったりする。
無定形融合体
水や氷・空気など、「無定形」の物質と融合するタイプ。他のスタンドによる殴打などの物理攻撃を受けても、それがスタンド体のダメージにならないという性質を持つ。また、無定形ゆえに多少の変身能力を持つこともある。
無定形結合体
結合力のある無定形の物質の結合からなるタイプ。主に本体を守る防御壁として役立ち、破壊されても再結合により再生できる。
→スライム状の肉の塊『イエローテンパランス』、超低温の氷のスーツ『ホワイト・アルバム』、微小プランクトンの結合群体『フー・ファイターズ』、以上3体。
無定形集合体
結合力のない無定形の物質の集合からなるタイプ。攻撃を受けても形を乱されるだけで再集合により再生できる。ただ、結合力のない物質はそのままでは拡散してしまうため、このタイプのスタンド体は「本体身体との対応」をある程度持ち、それを「器」として利用することで無定形物質をまとめている場合が多い。そしてそれに該当するこのタイプのスタンド体は、物理攻撃以外のダメージを本体に返してしまう。(※)
→霧の『ジャスティス』、砂の『ザ・フール』、水の『ゲブ神』、水と水蒸気の『アクア・ネックレス』、雲の『ウェザー・リポート』、以上5体。
※霧のスタンドの頭部を吸われて呼吸を止められた『ジャスティス』のエンヤ婆、炎によりスタンド体の一部が蒸発し火傷させられた『ゲブ神』のンドゥールなど。
能力基盤体
そのスタンド使いが持つ「能力」を形成の基盤とするタイプ。「能力に姿を与える」ことで形成され、能力をその姿でもって「実行」する。スタンド能力が百人百様であるため、その姿は実にさまざまである。
純能力体
純粋に「能力」を基に形成されるタイプ。形成に本体身体を利用するタイプもあるが、それは「能力」実行のために最低限必要な場合に限られる。
能力顕現体
能力実行のためにそれほど高い存在力を必要としないタイプ。その姿は単純で、スタンド体そのものによる物理攻撃力は極めて低い。形成に本体身体を利用しないため、ダメージを本体に返さない。
→遠隔地の光景を念写するイバラ『ハーミットパープル』、相手の罪悪感にかける錠前『ザ・ロック』、周囲の鉄分を操作する体内磁石状スタンド『メタリカ』など。
能力作業体
能力実行のために「人型」を必要とするタイプ。「能力顕現体」に比べ超精密な物質操作や移動力に優れる。このタイプは人型ながら、大きさ的には「小人」サイズで物理攻撃力は低い。(本体と同スケールのものは後述の「身体・能力作業体」に分類される) また、「複数体」になることも多い。形成に本体身体を利用しているため、ダメージを本体に返す。
→相手の脳内に入り込み本体が受けたダメージをその相手にも与える『ラバーズ』、周辺の小銭などを拾い集めてくる数100体の小型スタンド群『ハーヴェスト』、拳銃から発射された弾丸の軌道を操る6体の小人『セックス・ピストルズ』など。
能力戦闘体
「物理戦闘」能力実行のための姿をとるタイプ。その姿は牙や爪を備えた生物や、武器・兵器といった類のものとなる。(人型に近いものは後述の「身体・能力戦闘体」に分類される) 形成に本体身体を利用することにより、戦闘に耐え得る「強力な姿」を形成しているため、ダメージを本体に返す。(この場合、例えば飛行機型なら「翼」が「腕」に対応するといった具合になる)
→舌切りクワガタ『タワーオブグレー』、拳銃型スタンド『エンペラー』、ミニチュア軍隊『バッド・カンパニー』など。
能力顕現物質
並行世界が存在する第7部以降にのみ存在するタイプ。「能力顕現体」が並行世界の存在力を借りて物質化したもので、能力顕現体より強固な姿を持てる。このタイプは基本的に能力を補助する道具として作り出され、本体が手に持ったり体に装着したりできる程度の大きさしかない。
→『ワイアード』の小型ウインチ、『クリーム・スターター』のスプレー缶、『マンダム』の腕時計など。
身体・能力体
「純能力体」に比べ、形成に本体身体を積極的に利用しているタイプ。分類は下記のように「純能力体」に準じるが、対応する「純能力体」とは多少違った性質を持っている。
身体・能力顕現体
「身体同形体」と「能力顕現体」の「2つの姿」を持ち、この相互間の変身を行えるタイプ。形成に本体身体を利用しているため、「能力顕現体」時の姿は通常の「能力顕現体」に比べ強度や物理攻撃力に優れる。しかし反面、「能力顕現体」時に受けたダメージも本体に返してしまう。
→ほつれて紐状になれる『ハイエロファントグリーン』、卵型スタンドから産まれ脱皮により成長していく『エコーズ』、いくつもの足跡型に分裂して敵を追跡する『ハイウェイ・スター』など。
身体・能力作業体
単体で本体と同スケールの「能力作業体」。(ただし身長や体格は本体と違っていることが多い) 見た目には「身体同形体」に似ているが、「能力作業体」同様その大半が非力である。また、このタイプは相手の「精神」に作用する能力を持つことが多い。
→賭けに負けた者の魂を奪う『オシリス神』と『アトゥム神』、ジャンケンで負かした相手のスタンドの操縦権を乗っ取る『ボーイ・II・マン』、恐怖した者を紙の中に閉じ込める『エニグマ』など。
身体・能力戦闘体
単体で人型をベースとする「能力戦闘体」。外見は「身体・能力加形体」に似ているが、その装備が「能力効果を与えるためのもの」でなく、「純粋に物理攻撃目的のもの」である点が異なる。
→剣を持つ騎士のスタンド『シルバーチャリオッツ』、魚人型スタンド『ダークブルームーン』、鏡の中の暗殺者『ハングドマン』など。