表紙に戻る 総合目次 足あと 1章 愛郷 3章 阿智の産土神 阿智の御祭神
 諏訪社(諏訪大明神)

  所在地(氏子):阿智村駒場市の沢(駒場村上町有志)

  祭神:○健御名方命(たけみなかたのみこと)       
上町諏訪社正面
諏訪社の祠
 かつて駒場村は上町下町に分かれていた。現在も旧国道周辺の狭い地域を上町、下町と呼ぶ。駒場村の産土神は安布知神社(よさか八幡)であり、この諏訪社は上町の有志によって祀られていた。場所は市の沢から背後の山へ少し登ったところにあるが、現在は中央道に隔てられてしまい、ガードをくぐってお参りする。

 諏訪社の近辺は、古くは長岳寺があった場所で、諏訪社の敷地は現在も長岳寺のものらしい。お祭りも神主さんでなく、長岳寺の住職さんが般若心経を読んで行っているという噂である。神仏習合時代そのままの様子だろうか。

 由緒については明らかでない。文化7年(1810)の2本の幟や文化17年(1820)の道具箱が最も古い資料である。道具箱には11名の氏子名が記されている。また、明治14年(1881)に再建した際の棟札が残っている。この諏訪社は江戸時代後期の創建かも知れない。

 社額の「諏訪社」の文字も近頃は読みとれないほどになってしまったが、創建当時にはどんな信仰を集めていたのだろうか。村内の諏訪社はどれも小社であるが、時代背景や庶民の思いがどのようであったのか知りたいものである。 (訪問、撮影:2003.秋)
→ 阿智村誌 p.736
→ さんまのメモ書き
   「村内諏訪社のミニ御柱2004