京田遺跡の発掘調査

 阿智村農協の移転計画地(現ラック)となった春日「京田遺跡」で、阿智村教育委員会が進めてきた発掘調査がほぼ終了し、3月28日に現地説明会がありました。

 この調査で、古墳時代後期(1300〜1400年前)の建物跡を主とする住居址が16軒分検出され、中でも11.5×11.6mという飯伊地域では最大級の建物跡(写真中央の方形部分)は前例がないほどの大きなカマドを備えていて、「ただの住居址ではない、東山道阿知駅の関連施設ではないか」と調査団長の今村善興先生は語っています。

 なお今回の発掘によりほぼ完形の土器約40点以上、石製模造品約10点、中でも須恵器の高杯に精巧なものがあり、奈良時代の土器も出土しています。
 この地は東山道阿知駅跡と推定される木戸脇からは五、六百m離れていて、路址のようなものは発見されませんでしたが、出土品整理の過程で更に新発見も期待されます。  (H3・2)

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