蛇の宮の大杉を偲ぶ歌

 阿智高校から駒場に向かって坂を下りて来ると、県道との交差点の道上に竹やぶがありますが、このやぶの中に写真のような三社のほこらがあります。ここは「蛇ノ宮」という地籍で、戦前まで一本の大きな杉の木があり、宮崎さんの裏手の大杉を「雄杉」(村天然記念物)、蛇ノ宮の方を「女杉」と呼んでいましたが戦時中の供木で残念なことに女杉の方は伐られてしまいました。
 その大杉の供出した余材を利用して、覆屋の社前の梁に地主の増田信夫さんが追想の歌を掲額しています。

 この竹やぶも県道拡幅のため、伐られてなくなりました。   (H5・4)

 → 『愛郷探史録』 p.44
     へんびのみやと蛇神信仰


  蛇ノ官記念奉納 敬神 阿智高等学校長 林 緑
  雲分けて聳えて立ちし杉老樹 伐られてさびし蛇の宮の丘
  昭和戌申秋                八十一翁 信夫

 改築前の「へんびのみや」

はじめに 総合目次 足あと 1章 更新履歴 阿智の産土神