データを扱う時のいろいろな操作:Excel2010

■ Excel豆知識123




 123-1 区切り位置
「区切り位置」という言葉から、この機能を使って出来ることを想像するのはちょっと難しい
ような気がしますが、「一つのセルに入っている文字列を「カンマ」や「スペース」や「-」
などで区切って別のセルに分割する。」とか「文字列の数字(頭ゼロなども表示されるよう
な)を通常の数値に変換する。」とか、結構便利に使えます。

区切り位置のウィザードの内容は、テキストファイルの取りこみのウィザードと似ています。
1.区切り文字で別セルに分割
下図のC列の氏名をスペースで区切って「姓」「名」に分割してみようと思います。
「データ」-「区切り位置」をクリックしますが、下図のようにデータ範囲外を選択した状態でそれをすると、「データが選択されていません。」というメッセージが出ます。

 列ごと選択して
通常は「列」ごと選択して設定を行います。なお、これは複数列を一度に設定することは出来ません。1列ずつです。列を選択して「区切り位置」ボタンをクリックすると、「区切り位置指定ウィザード-1/3」が出ます。赤枠の部分でデータの形式を選択します。「スペース」という言葉に惑わされずに、「固定長じゃないか」「固定長か」で選択するようにします。

「区切り位置指定ウィザード-2/3」では、「区切り文字」を指定します。「タブ」「セミコロン」「カンマ」「スペース」以外のもので区切る場合には「その他」にチェックを入れて、右のボックスに区切る文字を入力します。

今回は「スペース」で姓と名を分けたいので、スペースにチェックを入れました。すると、データのプレビューに区切るとこうなるよ、という状態が表示されます。(区切り文字が複数入っていれば、複数に分割されます。)

「次へ」をクリックすると、ウィザード-3/3になります。「表示先」にはアクティブセルのセル番地が入っていますが、このまま「完了」とすると、分割したデータがD列にかぶってしまいますので、表示先の先頭セルをF1にしようと思います。赤丸部分をクリックして、

F1セルを選択し、閉じるボタンをクリックします。下図のウィザードに戻りますので、「完了」

F1セルを先頭に分割したデータが表示されました。

区切り位置の操作を始める前に、D列に1列挿入しておくと、C列の氏名をC列、D列に分割表示できます。

表示先はC1セルのままで「完了」とすると、

下図のメッセージが出ますので、「OK」をクリック。

1行目の項目名を適当に変更して、出来上がりです。

 セル(1列の中の、1つのセルまたは繋がった複数のセル範囲)を選択して
上で「通常は列ごと選択して設定を行います」と書きましたが、「一つのセル」とか「1列複数行の繋がったセル範囲」を選択して、設定を行うことも出来ます。下図は、複数のスペース区切りを入れたC2セルを選択して、設定をしている状態です。スペースが複数あるので、複数に分割されます。

ウィザードの3/3の「表示先」の右の四角をクリックし、G2セルを先頭に表示されるようにしてみます。

「完了」をクリックすると、こんな風になります。


2.文字列の数字を数値に変換
下図のH5セルに、G5セルに入力した会員番号に該当する氏名を求めるVlookup関数が入っていますが、G5セルには数値が入力されていて、B列の会員番号は「文字列」表示になってますので、H5は該当なしのエラーになっています。

このB列を「区切り位置」を利用して「数値」にしようと思いますが、その前に、B列の書式を確認すると、下図のように「文字列」になっていますので、それを「標準」にまず変更します。下図でわかるように、「標準」にしただけでは「数値」にはなりません。(数字が左詰めになったままなので文字列です。)

この状態で「区切り位置」のウィザードを出して、ウィザード-1/3で「完了」とします。これだけで、B列は左詰め表示の「数値」に変換されました。そして、エラー表示だったH5セルに該当する氏名が表示されました。


3.数値を文字列に変換
今度は逆に、数値を文字列に変換してみます。(G5セルの検索値が文字列なので、H5セルが該当なしのエラー表示になっています。)ウィザードの3/3に進んで、「列のデータ形式」で、

「文字列」にチェックを入れて、「完了」とします。B列の数字が文字列になりましたので、H5セルに該当する氏名が表示されました。


4.その他の区切り文字で分割
今度は括弧を区切り文字にして、下図B列の文字列を、括弧の外と内の数字に分けたいと思います。B列を選択して、区切り位置のウィザードの2/3で、「その他」にチェックを入れて、右の四角に左括弧を入力します。すると、プレビューのように分かれますので「完了」。(ウィザードは、必要に応じて1/3〜3/3のどこででも「完了」とすることが出来ます。)

まず左括弧で分割出来ましたので、次はC列を選択して、区切り文字に右括弧を入力して、「完了」。これで数字が求まりました。

項目名を適当に設定して出来上がりです。


5.文字列の8ケタ日付を日付に変換
下図のように、CSVファイルなどで取り込んだデータの日付が8ケタのyyyymmddの文字列になっている場合に区切り位置で日付に変換します。

A列を選択し、区切り位置のウィザードの3/3で「日付」にチェックを入れ「YMD」を選択して「完了」とします。

これで「日付」になりました。


今回はこれでおしまいです。
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