Living10 【冷房の効きが悪い!】

House+ing > Living


2003年8月は冷夏でした.
Hyde達が引っ越してからほとんど暑い日がなかった…というより寒いくらいの日が続いていたのですが,9月になって「何で今頃暑くなるんだよ! (`ヘ´) 」と小一時間程問いつめたくなるような残暑が続いていました.
それに伴いエアコンの利用頻度が赤丸急上昇だったのですが,どうもダイニングキッチン(DK)側のエアコンの効きが悪いように思えてなりませんでした.

通常エアコンのカタログ等には,冷・暖房時の能力「○○[kW]」,広さの目安「△△〜□□畳([m2]表示も併記)」が記載されています.
ここで広さの目安に関しては,木造南向きの部屋の場合△△畳程度,鉄骨造南向きの部屋で□□畳程度までの冷・暖房能力があると解釈できるのですが,天井高が違えば部屋の面積が同じでも体積が異なってきますから,この広さに関する記述は天井高が2,400[mm]の標準的な部屋の場合の目安であるに過ぎません.

我が家の母屋側2Fは引き戸による間仕切りはありますが,20畳ちょっとのLDKです.
勾配天井でそこそこ天井高もあり,南向きのハイサイドライトもついています.
DK側にはアイランド型のオープンキッチンや階段などもありますから,標準的な部屋を目安にしてエアコンを選んだのでは効きが悪いと予想できました.
そこで,間仕切りで部屋を分割した時のことも考えて,エアコンは2台設置してあります.
エアコンはDAIKINの”うるる”で,リビング(L)側に4.0[kW}タイプ,ダイニングキッチン(DK)側に5.0[kW]タイプをチョイスしました.

設計時DK側のエアコンを収納内に入れる案が出てきた時,Hydeは吹き出された風が収納内で蹴られて思ったように送風できなくなるのではないかと心配していました.
この点を何度かN建築士に伝えたのですが,「大丈夫でしょう. 収納は現場で造る時に合わせられますよ.」といったような内容の返答をもらったと記憶しています.
エアコンの取り付け工事をお願いした時も「ルーバーが下を向くので送風を妨げないように施工してください.」と連絡してあったのですが,残念ながらそのように施工されてはいませんでした.

Photo Image
造り付け収納内に設置されているDK側のエアコンです.
”うるる”のリモコンには室内外の気温や湿度をモニターする機能が付いていますので,エアコンの効きが悪いと感じてすぐ室内温度をモニターしてみたところ,あっという間に室温が設定温度まで下がってしまいました.
はじめはガラリで送風が妨げられ,センサーが室温が下がったと誤認識していると思ったので,ガラリを外してみましたが改善されませんでした.
もちろんルバーは可能な限り上の方に向けてありますが,それでも収納下部で送風を蹴ってしまい,収納内に冷気がたまってしまうようです.
センサーは写真の様に右側面に付いているので位置を合わせて側板に穴をあけて,センサーが外気(収納内にたまった空気ではなく室内の空気の意)に触れるようにすれば改善されるのではないかと思っています.

Photo Image
冷房運転時,可能な限りルーバーを上げた状態です.
何となく大丈夫そうに見えたのですが,送風された空気は拡散していきますので,下方に拡散された風が蹴られてしまうのかもしれません.

Photo Image
暖房運転時,可能な限りルーバーを上げた状態です.
暖房時には冷房時よりも下方にしか送風できません.

センサーに関しては対処療法的にどうにかできそうだとの予測は持っていたのですが,送風の向きに関してはHydeだけではどうしようもありません.
他の工事で来宅していたT社S氏に相談したところ,「これは設計上の問題ではないですか?」と言われてしまいました.
設計段階からHydeが危惧していた問題が発現したわけですから,この主張は納得できるものです.
強いて言えば,現場で収納を造る段階でHydeが「ルーバーが下を向くので送風を妨げないように施工してください.」とお願いしていた点に配慮がされなかった点が不満に思えるのですが,これも「図面に即して造った.」と言われてしまえばそれ以上の事は言えないのかもしれません.
↑↑↑【追記】↑↑↑
後日N建築士から連絡があり,「HP上の”設計上の問題”という表記は適当でない」と意見を頂きました.
契約図面では造り付け収納のサイズを指定していないので,T社は製作する前にN建築士に確認しなければならなかったのだそうです.
この確認無しに現場が進行してしまったので,N建築士には設計上の瑕疵はないと言うことだそうです.

Hydeも気になりましたので契約約款を確認してみました.
”民間(旧四会)連合協定 工事請負契約約款 第16条 設計の疑義・条件の変更”には次のように記載されています.
(1)次の各号の一にあたるときは,乙(T社)は,ただちに書面をもって丙(N建築士)に通知する.
  1. 図面・仕様書の表示が明確でないとき,図面と仕様書が一致していないとき,または図面・仕様書に誤謬あるいは脱漏があるとき.
  2. …以下略…
確かに図面作成時ではエアコンの機種が確定していませんでしたので,契約図面には造り付け収納の段の高さが指示されていません.
よってこの条項が該当するものと思われます.
そこでN建築士にメールを入れたのですが,「まずは販売店かメーカーに見てもらってください。」とのこと….
確かに疑うべき点ではあるのですが,今回はセンサー不良などのメカの不良の可能性は低いとHydeは判断していました.
理由は, などです.
ちょっとイライラして別件で来られたアシスタントのKさんに当たってしまったんですが,数日後N建築士が見え対応を協議しました.
センサーに関してはHydeの考えを伝えました.
問題はルーバーです.
N建築士は「ルーバーを上向きで固定できないかメーカーに聞いてみます.」と言ってサポートに連絡を入れました.

DAIKINのスゴいところは,24時間365日フリーダイヤルでサポートに連絡できる事なんです.
Hydeも購入前にいくつかの疑問点を確認するために深夜電話したことがあるのですが,これってスゴく便利でした.
DAIKINを選んだ理由の1つはこれだったりします.
ま,なかなか電話は繋がらないんですけどね.
<閑話休題>

サポートからの返事は,「ルーバー可動用モーターを殺せば動かなくなる.但しメーカーからの正式回答ではない.」といった内容だったようです.
こういう帳尻あわせははっきり言って嫌いですので他の方法を検討してもらうことになりました.

ps.
大がかりな工事が必要になったりした場合,費用負担は誰がするんだろう?
まさかHyde達のところに来ることはないですよね?
↑↑↑【解決しました】↑↑↑Add
この件に関してT社H氏及びN建築士と対応を協議してきました.
修正案を色々検討しましたが,どれも問題点があるように思え,なかなか打開策が決定せずにいました.
修正案 問題点
ビルトインタイプの機種に変更する. ビルトインタイプのバリエーションは少ない.
壁掛け型の最新機種と比べると機能的に劣る.
造り付け収納内への設置をあきらめ,エアコンをむき出しの状態で設置し直す. 適当な設置場所がない
造り付け収納の上部(エアコンの設置部)を上に延ばし,エアコン本体を上に移設する. 配管の長さが足りないので溶接等で延ばす必要が出る.
壁の一部も壊す必要があり,作業が大がかりになる.
造り付け収納の幅を広げ,センサー側のスペースを広く取る.
エアコン下部の収納をあきらめてガラリにし,送風を妨げにくくする. エアコン下部の収納は無くしたくない.
エアコンルーバーを水平方向に固定する. エアコン本体を改造するとメーカー保証が受けられなくなる.
エアコンセンサーを引き出し収納外に設置する.
そんなこんなで一冬越してしまったわけですが,この冬を経験して一つ分かったことがありました.
それは「我が家では冬場エアコンの暖房を使わない!」ということです.
Kumadonがエアコンの暖房が嫌いなので,リビングには石油FFファンヒーター,ダイニングにはガスファンヒーターを設置して暖をとっていたのですが,これらを使っていればエアコン暖房を利用しなくても過ごせることが分かりました.
エアコンを暖房運転するとルーバーが下がり暖気を下方に送風するため,収納下部で送風が蹴られて問題になることが予想されていたのですが,暖房自体を利用しないのであればルーバーの向きを考慮しなくても問題ありません.
要はこのエアコン,冷房と除湿でしか使わないわけです.
これで収納下部のスペースを確保する必要はなくなりました.

問題はエアコン本体側面に付いているセンサーなのですが,これはセンサーの位置が問題なわけですから,センサーが本体に付いていない機種を選定すれば良さそうです.
確かどこかのメーカの特許でセンサーがリモコン本体に内蔵されている機種があったと思い,調べてみたらSANYOから出ていました.
現在導入しているDAIKIN”うるる”と比べてパワー・機能・価格等が同じグレードと言うことになると,SANYO SAP-E45N2が適当であると判断しました.
早速T社H氏に機種交換について相談したところ,現在設置されているエアコンと物々交換して頂けるとのこと….
引き取ったエアコンは自社施工の物件でクライアントに理由を話して導入を検討してもらうのでまるまる損は出ないだろうし,大工を入れて収納を造り直したり左官屋を入れて壁を補修したりするより機種変更してくれた方が助かると言ってくれました.(気を遣ってこう言ってくれたのかもしれませんが….)

先日Hydeが機種選定していたSANYO SAP-E45N2が入荷したとのことで,04/17/2004に交換工事を行いました.(詳しくはBuilding57 【エアコン交換・建具交換#1】に記録してありますのでご覧下さい.)
交換後試運転してみたところ,リモコン内蔵のセンサーのおかげで正確に室温を検知できているようで,以前のように少し運転すると運転をセーブして送風がストップすると言うことはありませんでした.
これで夏も快適に過ごせることでしょう. (^_^)v


Back Top Next

Copyright (c) 2002-2009 Hyde@House+ing All rights reserved.