超戦隊魔女っ子ふぁいぶ
<深夜一時間スペシャル>
『魔女っ子ぶらっくの最後?!・前編』
ここは、とある場所のとある地下。 表向きは穏やかな開業医をしている青年医師の、マッドな頭脳をフルに生かす事の出来る地下研究所であった。 樋口は、後ろ手に縛られたまま、突き飛ばされるように部屋の中へ押し込まれた。 かなり広い部屋の中には、怪しげな実験器具が所狭しと並べられている。 フラスコだの試験管だのに入っている緑やピンクや紫の液体が一体何なのか、考えたくもない。 「我が研究室へようこそ。歓迎しますよ」 白衣を着た青年医師が微笑した。 「あぁ、これは痛そうですね」 微笑を含んだまま、青年医師はどこからともなくメスを出すと、樋口の手首を縛っていた細いロープを断ち切った。 「おや‥‥痕がついてしまった」 青年医師は、樋口の手を取るとうっすらと赤い痕の付いた手首に舌を這わせた。 一瞬、ぞくり、と背筋に震えが走る。 「なっ‥‥なにするんだ!」 慌てて、樋口は腕を振り払った。 「怪我は舐めるのが一番ですよ?」 第一に、これは怪我ではない。 第二に、これは医者の言う事ではない。 喉元まで文句が出掛かったが、悪びれた様子もない相手に、樋口は言葉を飲み込んだ。 壱哉の知り合いで、しかも博士号など簡単に取れるだけの頭脳を誇ると言うのだから、このずれた様子は無理もないのかも知れない。それに‥‥壱哉から聞いた、彼の性癖もある。 だから樋口は、別の言葉を口にした。 「あの二人は‥‥新と、山口さんは?」 樋口の言葉に、青年医師の笑みが深くなった。 「良い質問ですね。黒崎さんよりも余程『正義の味方』らしいあなたに合わせて、お約束のセリフでも言ってあげましょう。『あの二人の命が惜しければ、無駄な抵抗はしないでください』」 青年医師の言葉に、樋口は唇を噛んで睨み付ける。 「ふふ‥‥冗談ですよ。特に危害は加えていません。私なりの方法で『歓迎』してあげていますがね」 薄く笑う青年医師の言葉に、酷く不安が募る。 「あの二人に会いたいなら、ついて来てください」 青年医師は樋口の反応も待たず、ドアのひとつを開けて出て行く。 慌てて、樋口はその後ろに続く。 青年医師は、頑丈な金属の扉を開いた。 彼について部屋に入った樋口は、棒立ちになった。 部屋の片隅、天井から伸びた鎖と枷に頭上で両手首を縛められた山口がいた。 しかも、その身体には、ピンク色をしたスライムのようなものが至る所に張り付いていた。 もぞもぞと動く不定形のそれは、深いスリットから更に奥に這い込み、胸元もいつしかはだけさせられて直接肌を刺激している。 どこか辛そうに歪んだ顔はうっすらと赤らんでいて、ぞくりとする程の艶気を感じさせた。 「‥ぁ‥‥‥」 樋口の姿を認めたのか、山口は掠れた声を洩らした。 半ば虚ろだった瞳に僅かに光が戻る。 「なに‥‥したんだ?!」 顔色を変えた樋口に、青年医師は笑いの形に口元を歪めた。 「言ったでしょう?私なりの『歓迎』の気持ちです。別に『危害』を加えている訳ではありませんよ?そのスライムの粘液には催淫効果があるだけです。つまり、気持ちよくなれると言う事ですよ」 「そんなっ!」 樋口は、スライムを引き剥がそうと手をかける。 指が触れた瞬間、ピンク色のスライムは蒸発するかのような音を立てて溶けてしまった。 「うぅっ‥‥あぁ‥‥!」 すると、山口が切なげに眉を寄せて身じろぎする。 「な‥‥‥」 それ以上手をかける事も出来なくなって、樋口は立ち竦む。 「あぁ、心配はいりませんよ。そのスライムは、培養器から出されてからしばらく経つと、外部の刺激に敏感になるんです。他人の手が触れただけで死んでしまうんですよ。こんな風に」 青年医師は、山口の身体に取り付いたスライムの数匹に次々と触れた。 「う、ふうぅっ‥‥!」 山口が仰け反るようにして身を捩り、吊るされた身体が大きく揺れる。 「このスライムが死ぬ時に、触れていたものに自分の体液を浸透させるんです。まぁ、催淫剤を皮膚から無理矢理染み込まされている、と言えば近いでしょうか?だから彼には、かなりの刺激のはずです」 どこか笑いを含んだ、まるで世間話のように事も無げに口にする言葉の意味を、この医師は本当に理解しているのだろうか? 青年医師に怒りを感じつつ、どうすれば山口を助けられるのか、と視線を向けた樋口は、熱に浮かされたような表情をした彼の口元が小さく動いているのに気付く。 「‥‥‥そちらを先に‥‥って、新の事か?!」 かすかに上下した頭に、樋口は山口の視線を追った。 薄暗い部屋の反対側の壁は、太い蔦のようなもので覆われていた。 その真ん中に、食虫植物のそれにも似た、巨大な袋状のものがあった。 半透明の薄い膜の中には薄緑色の液体と――新が入っていた。 「新!」 駆け寄ると、液体に全身を包まれた新は、目を閉じて、酷く苦しげな表情をしていた。 「おいっ!こんな所に入れて‥‥‥」 振り返ると、青年医師は音もなく近くに来ていた。 「あぁ、頃合いのようですね」 平然とした様子で言う青年医師の手にはメスが握られていた。 そのまま、すうっとメスが膜の上を滑った。 一瞬置いて、薄い膜が裂けると、緑がかった粘液のようなものと新の身体が吐き出される。 朽木のように床に崩れ落ちた新は、全身、粘液に濡れそぼっていた。濡れた服がぴったりと張り付き、身体の線がはっきり出ているのが酷く艶めかしい。 「‥‥っ、ぁ‥‥‥」 意識はあるのか、うっすらと目を開いた新が掠れた声を洩らした。 「大丈夫か?!」 「あ‥‥っ!」 抱え起こそうとするが、樋口の手が触れただけで新は身体を震わせた。 「気をつけてください。その粘液は、催淫効果と同時に、全ての感覚を鋭敏にしますからね。触れられただけでとてつもない刺激に感じるはずです」 なんでもない事のように口にする青年医師に、樋口は言い知れない怒りを覚える。 山口と言い、新と言い、この医師は人をなんだと思っているのだろう。 「よくもこんな事をっ!」 掴みかかろうとした腕に、赤黒い触手が絡み付いた。 「?!」 そのまま、全身に次々と触手が絡み付き、樋口は身動きが取れなくなる。 「あなたも歓迎しますよ。彼らと同じようにね」 「なにっ!」 もがくが、手足を捕らえる触手はびくともしない。 素肌に触れる、粘液に濡れた触手の感触は樋口に怖気を走らせた。 と、男のそれにも似た先端を持った触手が、樋口の顔の前に鎌首をもたげた。 思わす身を固くする、次の瞬間。 ぴしゃり、と冷たい液体が顔に浴びせ掛けられた。 水よりは明らかに粘性の高い、青味がかった液体が、顔と言わず身体と言わず、頭から脚の先まで浴びせられる。 「なんだよっ、これ‥‥!」 不快感より恐怖の方が大きかった。 僅かに怯えの響きを帯びた声に、青年医師は楽しげに笑った。 「別に毒ではありません。その粘液にも催淫効果があるんです。肌から簡単に吸収されますから、今まで感じた事もないくらい気持ちよくなれますよ?」 「ふざけるな‥‥っ!」 呻いた樋口は、全身が濡れそぼる程絶え間なく浴びせられている粘液が、妙に冷たく感じられる事に愕然とする。 それだけ、自分の体温が上がっていると言う事なのか。 それを裏付けるように、身体の奥底には否定出来ないような熱の揺らめきが生まれていた。 黙りこんでしまった樋口に、青年医師は喉の奥で笑った。 「そうそう、あなたは最後に捕らえられたのでね。彼らと不公平になるとつまらないでしょうから、一番強い効果を持つ体液を試しているんですよ。‥‥すぐ、彼ら同様、身体が疼いてたまらなくなります。もしかすると、彼ら以上になるかもしれませんがね?」 青年医師は、からかうように言うと、声を上げて笑った。 ――――――――― 「んんっ、う‥‥‥」 「ふぅぅっ、あぁ‥‥」 薄暗い部屋の中に、熱い喘ぎと甘い吐息が充満していた。 何本もの細い触手に捕らえられ、樋口と新はまるで抱き合うような姿勢を取らされていた。 体表に触れられるだけで甘い刺激に変換してしまっている新は、吐息が肌に触れるだけでも感じてしまう。 一番最後だからと、一番強い催淫効果のある体液を全身に浴びせられた樋口は、新や山口に負けないくらい身体が熱くなっていた。いや、体液を擦り込まれる為に触手に全身を擦られ、物理的な刺激で、もうじっとしていられない程昂ぶってしまっていた。 共に狂おしい程の欲望に身を焼きながら、二人は操り人形のように触手達の成すがままになっていた。 足を絡ませ、相手の背中に腕を回しているが、それ以上体勢を変える事は許されない。 上気して汗を浮かべ、熱に潤んだ瞳をぼんやりと相手に向けている様子は、まるで愛する者同士が狂おしい欲望に求め合っているように見えた。 既に二人の股間のものは、痛い程張り詰めている。 しかしそれを擦り上げる手の自由はなく、許されている範囲でそのもの同士を擦り合わせるしかない。 「あっ、ん、あぁ‥‥」 「んんっ、もっ、と‥‥‥」 二人は、浅ましい仕草で腰をうごめかせた。 火傷しそうな程に熱くなったもの同士がぶつかり合い、双方にとてつもない刺激をもたらす。 「ふあっ!」 高い声を上げて仰け反った二人が、更に腰を擦り合わせようとするのを、別の触手が腰を捕らえてそれを阻んだ。 「あぁぁ‥‥!」 新が、焦れるように涙を浮かべ、頭を振った。 直接的な刺激を得る手段を封じられ、樋口も全身を痙攣させるようにして欲望に喘いだ。 やがて二人は、更に刺激を求めるように舌を絡ませ、貪るように口付け合った。 それ以外、この熱を発散させる刺激を思い付かなかった。 既に二人の瞳にまともな意思の色はなく、ただ本能の求めるまま、少しでも強い刺激を得ようと身を捩り、相手の身体を求めていた。 二人の身体に絡み付いた触手は、服の下に入り込み、乳首や、後ろの窄まりをも緩く刺激していた。 媚薬に侵された身体にはもどかしすぎる刺激である事は承知の上だ。 もどかげしげに、苦しげに口付け合う二人を、鎖に吊るされた状態で、山口は見せ付けられていた。 その股間のものは、新達に負けないくらい固く張り詰めている。 あのスライムは、刺激を受けなくても時間が経つと死んでしまい、強烈な刺激を張り付いていた肌に与える。 肌から吸収させられている催淫剤はどれだけの量になっているのか、もう山口の身体は、スライムがゆっくりとうごめく感触さえ、強烈な刺激として感じてしまうようになっていた。 催淫剤と鈍い刺激とで、もう頭は熱に覆われ、訳が判らなくなって来ていた。 目の前で抱き合っている樋口と新が羨ましい。 彼らも焦らされているのだと、頭のまともな部分では判っていたが、熱に浮かされた部分は、彼らの方が気持ちよさそうだと、浅ましい欲望に駆られていた。 「ふふ‥‥いい具合に媚薬が回っているようですね」 いつの間にか、部屋には青年医師の姿があった。 「きみ‥は‥‥っ!」 掠れた声を上げる山口に、青年医師は驚いたように目を見張った。 「まだそんな口が利けるんですか。たいしたものだ」 口元に笑いを刻み、青年医師は目を細めて樋口と新の姿を眺めた。 「本当に、黒崎さんはいい趣味をしていますねぇ‥‥乱れた時に見ごたえのある獲物を見付ける目に関しては、本当に感心しますよ」 まるで美術品でも鑑賞しているような口調で、青年医師はため息をついた。 青年医師が、耳元のピアスを指で弄びながら目を細めた。 すると、まるでその意思を受けたかのように、触手が大きく動いた。 「うあぁ!」 今にも達しそうに猛り立っていた二人のものの根元に、細い紐のような触手がきつく巻きついた。 その刺激があまりにも強烈で、しかし締め付けられているから達する事は出来ず、思わず悲鳴が上がる。 そればかりか、別の触手が張り詰めたものに絡み付き、強い力で扱き上げる。 しかも、達する事を阻んだせいか、全身を這う触手達の動きは容赦ない激しさになる。 乳首を擦り上げられ、弱い場所をつつくようにまさぐられ、二人は痙攣するように全身を震わせる。 「んっ、あぁ‥‥っ!」 「あぅっ、あうぅ‥‥‥」 樋口は切なげな表情で頭を振り、新は涙を浮かべながら獣じみた声を上げた。 その狂態を、青年医師はどこかうっとりした表情で眺めていた。 満足げなため息をついた青年医師は、辛そうな表情でそれを見ていた山口に視線を移した。 「あぁ、彼らばかりであなたを楽しませていませんでしたね、すみません」 一瞥して、青年医師は山口の身体に取り付くスライムが大分数を減らしている事に気付く。 「大分減ってしまいましたね。これではつまらないでしょう?」 青年医師は、金属製の頑丈な扉を開け、透明な筒を一本取り出した。中には、ぎっしりとピンク色の粘塊が詰まっている。 筒の片方の蓋を取った青年医師は、中のスライムを無造作に摘んだ。 培養器から出した直後は、こうして直接触れても死ぬ事はない。 青年医師は、山口の首筋や剥き出しになった乳首、日に当たらない為に白い太腿などにスライムを貼り付けるように乗せて行く。 「っ、ああぁ!」 それは、既に敏感になってしまっていた肌には強烈過ぎる刺激だった。 掠れた悲鳴を上げ、山口は大きく仰け反った。 痙攣するように震える身体を、スライムは縦横に這い回る。 「あうぅっ!」 既に取り付いていたスライムが、新しいスライムに触れ、溶け崩れて行く。 その時の強烈な感覚に、山口は気を失いそうになる。 しかし、絶えず与えられる刺激は意識を手放す事すら許さない。 荒い息に胸を上下させながら、山口は細かく背中を震わせる。 うっすらと目尻に涙を浮かべた横顔は、例えようもなく猥らに見えた。 「この眼鏡は邪魔ですね。あなたの顔が良く見えない」 と、青年医師は山口の眼鏡を取ってしまう。 「あ‥‥‥」 視力の低い山口は、眼鏡を取られてしまえばぼんやりとしか辺りが見えない。 少し離れた場所にいる青年医師の表情はおろか、何をしようとしているかもろくに見えないのだ。 「あなたは、女性との行為は経験している訳ですから、多少の事をしても平気でしょうね。少し、楽しませてもらいますよ」 青年医師は、低く笑いながら山口の耳元に囁いた。 「な‥‥‥」 微妙に焦点を結んでいない瞳を向けて来る山口の表情を楽しみつつ、青年医師はそのうなじを手で撫で上げた。 髪の生え際にダイレクトに刺激が走り、山口は背筋を震わせる。 そのまま、嬲るように髪を指で漉かれたり引っ張られたりするだけで、身体の内の熱はどんどん高まって行く。 そうしながら、とりつくスライムに手を触れて消滅させ、強い刺激と媚薬を送り込んで来る。 「っく、うぅ‥‥」 切なげに眉を寄せ、唇を噛み締めて、山口は低く呻く。 何故耐えるのか、何時まで耐えるのか、それすら判らないままに、それでも快楽に流されまいと身を固くする姿は酷く欲望を煽るものだった。 「‥‥‥本当に、黒崎さんは目がいい‥‥‥」 青年医師は、改めてため息をついた。 「んぁ、あぁ‥‥‥」 白魚のような指が、線を描くように色白の肌をなぞる。 青年医師の表情と仕草は、まるで診察か実験を楽しんでいるようにすら見えた。 既に立ち上がっている乳首を押し潰し、その固い感触を楽しむ。 悩ましげに揺れる双丘の狭間、まだ誰も受け入れた事のない窄まりの入り口を撫で上げ、反射的に身を固くする反応を楽しむ。 直接的な刺激で声を上げさせ、緩い愛撫で快楽を耐える表情を鑑賞する。 焦らすように緩く与えられる刺激も、媚薬をたっぷりと吸収した身体は、じきに頂上へと上り詰めて行った。 「んん‥‥あ、あぁ‥‥」 切なげに喘ぎながら、山口は背筋を震わせて上り詰めようとする。 その直前、青年医師は手を引いてしまった。 「え‥‥?あ‥‥‥」 思わず感じてしまった不満を自覚した山口の頬に朱が散る。 まともに犯さないまでも、十分堪能したのか、青年医師は満足げな笑みを浮かべていた。 「本当は、このまま、みんな私のものにして躾てしまいたいですが‥‥後が怖いですからね」 本音かどうか区別のつかない独り言を呟いた青年医師は、樋口と新の方へ視線を移した。 二人は固く抱き合うような格好で、達するのを阻まれたまま全身を刺激され続け、最早悲鳴を上げる気力もないように弱々しく喘いでいる。 完全に焦点を失った瞳で、細い触手と共に相手の唇を貪り合い、出口を塞がれたものを狂おしげに擦りつけ合う。 もう一度、満足げに二人の姿を見詰めた青年医師は、指を鳴らした。 途端、触手達の動きが変化する。 張り詰めていたものの先端に、別の太い触手が覆い被さった。 合わせて、根元をくびれる程きつく締め付けていた細い触手が縛めを解く。 「うぁぁ‥‥!」 「ああぁっ!」 吸い上げられるように刺激され、樋口と新は前後して達した。 しかし一度きりで満足出来るはずもなく、二人の腰が更に刺激を求めるようにうごめく。 心得たかのように、スリットから入り込んでいた触手が本数を増した。 粘液で肌に張り付いた布地が、触手の動きをはっきりと外側にも見せる。 今まで焦らしていた埋め合わせをするかのように、二人の体内に、細い触手が深々と入り込んでいた。 「くうぅっ‥‥!」 「あぁん‥‥!」 眉を寄せ、二人は身を震わせた。 小指程の太さもない触手は、壱哉に何度か悪戯された体内に、思いの外抵抗なく入って行く。 しかし、人外のものであるが故に、指などでは決して有り得ない動きで体内を刺激する。 媚薬の染み込んだ身体は、その刺激でまたも絶頂を迎えた。 背を震わせて放たれたものは、残らず触手に吸い取られて行く。 その姿を、山口は残らず見せ付けられていた。 「な、にを‥‥?」 「このモンスター達は特殊でしてね。人間の体液を栄養源にするんですよ。特に、精液は大好物なんです」 どうしての医師は、こんなとんでもないものを作れるのだろう、山口の頭のまだ理性を保っている部分が呆れる。 しかし、山口の昂ぶりきったものにも触手が吸い付いた。 そればかりか、スライム達を溶け崩れさせながら何本もの別の触手が山口の全身に巻きつき、刺激を送り始めた。 「あなたの体液も使わせてもらいますよ?『彼ら』には、今度黒崎さんと戦う時に働いてもらわなければならないんですからね」 その言葉の意味を認識する前に、猛り立ったものに与えられた刺激に頭が真っ白になった。 とてつもない放出感、しかしそれだけでは焦らし続けられた身体の内にわだかまる熱は、到底収まらなかった。 意思とは全く関係なく、勝手に腰がうごめいている。 もっと刺激が欲しい、この熱を全部出してしまいたい。 もう、何も考えられず、山口は触手達の蹂躙に身を任せた―――。 |
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後編へ続く! |