<②土台(ベース)作り>・・・軽いことが一番:地形は発泡スチロール
主な材料:木製パネル(或いはコルクボード)、発泡スチロール板
主な工具:カッター、定規、木工ボンド

土台いわゆるベースですが、広大レイアウトを作ることは想定しませんので、平なものならなんでも良いです。次の写真はお土産に買った漬物の入れ物蓋です。 あえて注意する点は、接着剤の付きの良い木材を使いたく、ただし板材は木工ボンドで濡れるとしなってしまうので、歪まないような工夫が必要です。 そしてジオラマはとても軽いものですので、強度は殆ど不要です。ヨドバシカメラなどで購入できる写真パネル(木製パネル) は、サイズも豊富で選びやすくとても適していると思いますが、安価に済ませるなら100円ショップのコルクボードも使えます。 コルクボードは、発泡スチロール板に薄いコルクシートを張って木枠で囲っているだけのチープなものですが、 軽くて濡れても歪まず木枠が液体材料の漏れを防ぐので、意外に優れています。また木枠縁は、上から被せる透明ケースなどを作った際の受けとなり重宝します。 600x400mmのレイアウト製作で何度か使った経験があります。
[円形土台の1/56?創作ジオラマ(線路終端2017/10)]
(土台:お土産用漬物の入れ物蓋)
つまり、レイアウト製作本に書かれているような大げさな木枠ベースを労力を掛けて作っても、ジオラマの出来栄えには関係なく、むしろ頑丈で重いベースは動かしながらの作業に向かず、 作り難くなるだけです。市販のベース材も全くメリットを感じません。木枠ベースは、絵画でいう額縁に近いものですから、最初に額縁を作ってからそれに見合った絵を描く、なんてプロの所業 と思います。かっちりしていて見栄えが良いことではなく、ジオラマの造りやすさを優先することが、丁寧な作業で完成させる秘訣です。

[発泡スチロール層で地形成形1/150ジオラマ(冬の鉱山2016/12)]
もし、地表に10mm以上の高低差を作る必要があるなら、発泡スチロール板 (カラーボード等) を幾層かに切り貼りします。小高い丘や、切り立つ山、 切通の壁、線路の傾斜など、あらゆる地形に発泡スチロールは万能です。軽くて、加工しやすく、安価というのが、嬉しい材料です。 但し使うのは土台としてのみ、表面をそのまま使うことは考えず、なにかで覆うことが前提です。森や林、草原なら、地面の表現で覆いますし、線路や道路ならコルクシートを 貼りますから、何かをのせることを考えてほんの少し(数mm)低め(小さめ)の地形を作ります。線路や道路と建物をのせるところだけは 平面が出るように、そして車両通行の建築限界、線路面の寸法合わせを考えて、削り調整をしておきます。その他は、ざっくり切って削って貼って、 イメージする形状に近づけばOKです。使う道具はカッターと木工ボンドのみで、角の面取り(サンドペーパー掛け)や塗装は不要です。なぜなら角っぽいところは、 次の工程で、紙粘土を盛り地形を整えてしまいますし、もちろん塗装しても地形土台は何かしらで全て覆われてしまいます。
[覆われた地形]


戻る 進む