斗字庚申

 伍和の河内川の南岸、俗称三杯坂に大きな庚申碑があります。現在は通る人もいない山中ですが、昔は駒場から下条方面への重要な交通路でした。  その古道へ面した高さ3.3m、幅3.6mの花崗岩へ幅90pの大文字を「庚申」と掘りつけたもので、二文字の長さは1.8m、文字の深さと幅がともに10p以上あり、この一文字に1斗(18リットル)の米が入るところから村人は「斗字庚申」と呼んでいます。

 碑面には「寛政十二天(年)十二月日」と「村中」という建立年と施主を示す刻字があります。寛政12年(1800)は庚申の年で、当時の河内村の人たちが造立したものですが、庚申碑としては「日本一の大きさ」といわれています。   (S56・6)

表紙に戻る 総合目次 足あと 5章 愛郷 8章 さんまのメモ 更新記録

 斗字庚申 残る河内の 草の中
          (阿智村かるた 収録)