昭和54年の冬、阿智村誌の資料調査の折、伍和の原祐次さん宅で「下伊奈郡案内道中記」という木版刷り小冊誌を見つけ「こんな本があったのか…」と驚きました。
内容は下伊那の竜西地区にある寺堂で観世音菩薩をまつる百か所の「観音霊場」と弘法大師像を安置する八十八か所の寺堂、それに十二の薬師寺堂を加えて計二百か所の札所を、要領よく巡拝の案内書にまとめた本で、道順を示す独得のアイデアにも敬服しました。
上図はその表紙で「道記付所斗ヲ天ニして見合ス所、地ニ而見合ス人」とあり、描かれた服装も興味深い。上郷の水口さんにも完本が一冊保存されてあります。詳細は「郷土史巡礼」参照 (H5・5)