明治大正期の阿知川橋
 三州街道(現国道153号線)が開通した時、阿知川にかけられた初代の阿知川橋が下の写真です。こんなに立派な橋が架けられて、盛大な渡り初めが行われたというのに、それがいつなのか記録がなくはっきりしません。智里村誌(昭和9年刊)には、明治24年に「此年第四路線開通す」とありますが、これは飯田〜根羽間のことらしく、村沢武夫氏編・郷土年表にも「飯田〜根羽の三州街道竣工」とあり、阿知川橋の完成も明治24年と推定されます。

 「古老は語る」に小松最助翁(故人)が書いた「渡り初めの思い出」には、「総桧造りで長さは三十間ばかり、朱塗りで赤くその美事なことはこの街道随一といわれた。渡り初めの当日、近村から集まる人は黒山のようで、青い川に赤い橋、黒い人の山、『あゝ立派だな―、あゝ結構だなー』と驚きの歓声をあげていた」と書かれています。  (S61・5)
 
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