小学校の授業料
 小学校で学習するのに授業料を納めなければならなかった……といったら、まさか? という方がいるかもしれません。これは明治24年度の会地尋常小学校授業料領収書です。毎月拾銭ずつ、その月の下旬に納めています。納人は保護者ではなくて、児童の名が書かれています。原てふは中関下の人、明治16年生まれですから、数え年8歳で入学したとすると2年生(数え年9歳)です。

 明治5年に学制が発布されましたが、三大義務の一つとされた教育は、兵役や納税の義務ほどには徹底せず、明治23年に教育勅語を後ろだてのようにして小学校令が公布され、義務教育4年が認識されるようになったようです。それでもまだ、授業料の負担がきつかったのか、一年を通して通学できる子供は少なかったといわれています。 (S58・1)
 
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