わが国最古の地券
 地券というのは、明治維新によって成立した明治政府が発行した土地所有の権利書のことです。  明治5年2月土地売買禁止令解除とともに、売買譲渡地に対し交付し、同年7月から一般地へも交付したといわれ、これを「壬申地券」といいます。翌明治6年の地租改正により、壬申地券と引換えに新地券を公布したというので、壬申地券は残っていないはずです。

 ところが村誌の古文書資料調査の時に、伍和寺尾の「ごりょう」というお家で、この「壬申地券」が発見されました。全文が毛筆(肉筆)書きで、地価が「拾五両也」と江戸時代の貨幣単位で表記されています。これは日本最古の地券であることが判明し、長野県史、長野県歴史大年表、阿智村誌等に収録されました。
 家宝でもありましょうが、阿智村の宝でもあります。大切に保存して頂きたいと思います。
                                            (H4・11)
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