村の文化財に指定されている駒場の安布知神社本殿(旧郷社・寛文11年建造)の腐朽が進んできたので、宮司さんはじめ神社総代の提唱で覆屋の改築と本殿の補強修理をすることになり、平成3年4月から工事にとりかかりました。
ところが覆屋の屋根を取り外したところで、本殿の棟の飾りがなく、代りにV型に溝を入れた角材(安政3年の墨書あり)が被せてありました。察するに覆屋建造の際設計を誤ったのか、棟が覆屋につかえて収納できなくなり、大棟や鬼板を取り外して納めたようです。
復原したいがどのようにしたらよいかというので、松本の筑摩神社(重文)などを参考にして、写真のように完成しました。続いて覆屋の工事にかかったので、優美なこの姿は再び見ることができないのが残念です。(H3・5)
( 写真提供:原 治幸氏 )