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9月議会報告 一般質問(1)

選挙結果をどう受け止めるか

 9月4日から議会が始まりました。当然のことですが、国の政治の担い手が変わるのは地方政治にとって初めての経験です。その前提のもとで一般質問に立ちました。
 今週から9月議会の報告を連載します。まずは一般質問です。

 

 衆議院総選挙は、基本的には戦後一貫して続いてきた自民党政治が終わりを告げたという点で劇的な選挙でした。特に、小泉政権の新自由主義経済を絶対とする構造改革のもとで貧困化が進み、日本はOECDの中でアメリカに次いで貧困率の高い国になりました。東京日比谷の年越し派遣村はその象徴でした。
 小泉政権のあとを受けた二人の首相は国民の批判の前に政権を投げ出し、麻生首相は解散時期を選べずぎりぎりまで引き伸ばし、その間に選挙目当てのバラマキを展開しましたが、国民は迷うことなく決定的変化を望んだというのが経過ではないでしょうか。私は3月議会の予算討論で「今年は小泉改革に幕引きができるかどうか、正念場の年」といっておいた立場から、この結果を前向きに受け止めたいと思います。
 市長は、選挙結果について「国民のチェンジ志向の高まりや前政権の政権運営の迷走」を与野党逆転の原因としていますが、その認識でいいのでしょうか。その前に、なぜ国民はチェンジを望んだのか、なぜ麻生政権は迷走したのか、これを的確にとらえることは市政運営に不可欠ではないでしょうか。
 市長のこの任期の最後の議会でもありますので、基本的な問題として伺うものです。

 【市長答弁全文】
 選挙結果につきましては、所信でも述べましたとおり、国民のチェンジ志向の高まりや前政権の政権運営の迷走等によるものと認識いたしております。
 特に、今回の自由民主党の歴史的な大敗は、短期間に総理大臣が相次いで交代したことや、結果として国民に理解を得られぬまま、構造改革路線の変更を重ねたこと、さらに1990年代初めからの経済成長の行き詰まり、特に昨年秋の金融危機などに対する国民からの厳しい批判であったのではないかと考えております。
 今後、次期政権による国政運営が行われることとなりますが、マニフェストにおいて示された、地域主権の確立、地域自主財源の大幅な拡充、国と地方の協議の場の法制化などについて、地方の意見に十分配慮しながら早急に具体化し、真の地方分権改革を実現するよう望むものであります。
 国民は今、年金・医療などの社会保障の将来、景気・雇用、地域の衰退などに大きな不満と不安を抱えており、次期政権には、これらの課題に積極的に取り組み、わが国の発展と国民の福祉の向上に邁進することを大いに期待するものであります。

 

 コンパクトな答弁なので全文を載せました。正解(?)は「自公政治の破たん」ですが、そこまでは言えないでしょうね。