いよいよ総選挙の月です(3)
公示前、最後の「手紙」になります。全市と西桂町、道志村で街頭から訴えてきました。この間、「しんぶん赤旗」読者のみなさんから暖かい励ましが寄せられました。そして見知らぬ有権者からもたくさんの励ましが寄せられました。道志村では合併問題で知り合った人たちから村長選挙の顛末を聞き、 大きな時代の変化を学びました。
「こんな国はない」
10日のNHK「日曜討論」で、小池晃政策委員長が社会保障について指摘していました。
今度の選挙では、この国のあり方が問われている。保険料を払えない人から保険証を取り上げ、命を落とす。こんな国でいいのか。
憲法25条は生存権をうたっているが、日本の社会保障の水準はもともとヨーロッパに比べても低い。その上に社会保障関係費の毎年2200億円もの削減で大変異常なことが起きている。
医療費の窓口負担も3割と、世界でそんなに高い国はない。
高齢者だけ切り離して「後期高齢者」だけの医療制度をつくる、こんなことをやっている国もない。
障害者に「応益負担」だ、「自立支援」だと求める。こんな国もない。
年金保険料を25年払わないと一円も出ない。こんな国もない。
この調子で「日本の異常」を挙げれば、食料自給率40%という農業、世界一高い大学授業料、アメリカに追従して米軍再編のグアム基地建設費用3兆円、「思いやり予算」2800億円など、いくらでもあります。さらに見える範囲で、医師不足で救急患者受け入れ不能の病院、お産ができない地域医療体制、大型店の出店野放しで衰退する商店街などがありますから、各分野に立ち入ればさらにたくさんの異常が語られるのではないでしょうか。そして、それはトヨタが世界一の企業になってきた歴史と表裏の関係にあります。
時代遅れの政治が浮き彫りに
公示を前に、各党の政権政策が出揃って、演説にいっそう力が入ります。とくに自民党の「安心な国民生活の構築」に「何を言ってるのか。政権与党だろう」という思いが強まります。国民生活を守ることは政治の仕事の基本のはずです。それを投げ捨てて大企業に奉仕してきたのが自・公政治です。
彼らは派遣切りに会った人の暮らしと一度しかない人生をどう考えているのか。そんな思いを代弁するようなドキュメント、NHKテレビの「働きたいんや」(12日夜)を見ました。毎日必死に仕事を探す人たちに胸が痛みました。自民・公明の政治家はこんな番組には関心がないのでしょう。
そしてこの8月、反核・平和の月です。広島宣言は「核兵器のない世界」を目標に掲げたオバマ演説に励まされ、力強いものでした。今年の明らかな変化でした。
いまや世界の変化、盟主と仰ぐアメリカの変化にさえついていけなくなった自・公政治、ようやく訪れる退陣劇の始まりです。