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いよいよ総選挙の月です(2)

 先週、7月から街頭宣伝に力を入れていると書きました。8月2日で一段落し、これからは公示日の18日へ向けて追い込みです。

めずらしい選挙日程
 真夏の選挙は街頭演説には辛いのですが、7月21日解散から8月30日投票までの「選挙日程」は議会と重なりません。これは珍しいことです。通常、知事選は12月議会の後、市議選は3月議会の後、参院選は6月議会の後というふうに告示前に定例議会があります。解散がある衆院選でも議会と重ならなかったという記憶はありません。ということで、今回の選挙は公示の18日前日まで街頭宣伝ができるというわけです。麻生首相と与党はそこまで読めなかったでしょうし、そんな余裕もなかったでしょうが、良い日程です。
 日本の選挙制度は規制が厳しく、告示後は候補者カーや確認団体カーでなければ演説ができなくなります。こんな規制こそ緩和して自由に政策宣伝をさせるべきでしょう。

他党の姿は見えず
 こんな願ってもない日程ですが、他党の声はあまり聞こえません。時折聞こえるのはそれぞれの党の幹部や候補者が来たときだけです。それもあまりまとまった話はしないようです。語るべき立場も自信を持って訴える政策も持ち合わせていないといっては失礼でしょうか。しかし、演説の回数を重ねるにしたがって、日本の政治の異常、国民の暮らしの厳しさに正面から向かい合えるのは日本共産党だけだという確信が強まります。

派遣村が「貧困」を表面化
 年越し派遣村の村長さん、湯浅誠さんの著書「どんとこい、貧困!」を読んでみました。手に取ってから分かったのですが、ルビが多いと思ったら、「中学生以上すべての人」「この国に生きるすべての人、必読!」といいながら、語りかけている相手は中学生です。
 年越し派遣村はそれまで見えにくかった「日本の貧困」を一気に表面化しました。「これが日本の現実だ。私たちのまわりにも失業、倒産、自殺、そして貧困状態がいくらでも見られる」と、多くの人が「目からうろこ」で現実を見始めたのではないでしょうか。そして、演説はそこから先、自民・公明の悪政とはこの状態になんら手を打たない政治のことと気がついてもらい、一緒に変えていこうという訴えです。

ヨーロッパと比較する
 共産党のいうことは理想論、「現実的でない」というのが、これまで有権者の目が共産党に向かない理由だったのではないでしょうか。しかし、今回は違います。ほかの党も、財源はともかく最低保障年金創設や高校の授業料無料化をマニフェストに掲げてきています。「ヨーロッパでは常識」、ましてや「世界第二位の経済大国」です。オバマ大統領の「核廃絶」の発言もありました。
 日本共産党が言ってきたことは理想論ではなく、「国民が主人公」「平和を願う」なら当たり前、ここに今度の選挙のこれまでとの違いがあります。歴史の大きな曲がり角です。