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3月議会報告 予算反対討論(4)

国政の「中身を変える」ことこそ

資本主義を深く読む経営者も
 22日の朝、NHKテレビの経済羅針盤という番組に「社員の幸せが使命」というモットーで経営している寒天作りの会社の社長が登場しました。
 急激な業績の拡大は反動がきたとき社員を減らさなければならないと、大きな利益が見込めるチェーン店の取り引きの話を断り、年輪のように確実な業績の伸びを図るという経営方針で、結果的に不況の影響も受けにくい体質になっているそうですが、ついこのあいだまで世界一の利益を上げたと話題にされながら、赤字になったとたんに派遣切りを情け容赦なく進めるトヨタやキャノンの経営者にも学ばせたい内容でした。

小泉改革の呪縛(じゅばく)打破を
 新年度は小泉改革に幕引きができるかどうかの正念場の年です。自治体で言えば「官から民へ」の掛け声のもとに進められてきた民営化、民間委託のオンパレードを冷静に見直す年です。自治体を大企業の食い物にしてよいのか、一つひとつの事業が「費用対効果」などという言葉にごまかされず、弱者、少数者の立場、行政の責務という観点から点検することが求められています。
 経団連の巻き返しも予想されますが、市政がどういう立場で進められるかが問われる年であることを強調して討論を終わります。

 

 大きなニュースが飛び込んできました。19日の深夜でした。もちろん、しんぶん「赤旗」20日付ではトップ記事でした。

核廃絶へ貴重な一石
 日付が変わってそろそろ寝ようかとトイレに向かったとき、テレビか「志位委員長」といったような気がして戻りました。そこで志位委員長がオバマ大統領の核廃絶の演説を歓迎して出した手紙に返書が届いたことを知りました。これは事件だ!と直感し、子どもたちにメールを送りました。
 そもそもはオバマ大統領の演説でした。今週の「赤旗」日曜版にも載っていますからくり返しませんが、その演説が画期的と感じたのは核廃絶を願う気持ちがある人なら当然でしょう。だから、志位委員長が歓迎しつつ「同意できない」部分を率直に指摘した手紙を出したとき、党として当然の対応だと感じたものです。そのとき、こういう対応は一政党ではなく政府がやるべきことではないかと思いました。被爆国の政府だからです。

聞く耳を持っていた大統領
 日本政府の反応の鈍さは「核」そのものについての認識を示すものにほかなりません  つまり、核は当分なくせないだろうし、そんな努力はばかげてる、せいぜい北朝鮮を利用して危機感をあおるときだけ核を使えばいいと、おそらくその程度でしょう。
 しかし、オバマ大統領は違いました。真剣さを示すものとして返書を寄せました。これは日本共産党との関係で「歴史上初めての出来事」です。日本政府には見えないでしょうが、世界は確実に変わっているのです。