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東部広域連合議会視察

大鶴楽生園と小菅村

 10月22日、東部広域連合議会で大鶴楽生園と小菅村、松姫トンネルの工事現場を視察しました。

大鶴楽生園(養護老人ホーム)
 上野原市にある郡内で唯一の養護老人ホームです。視察した議員の中にも初めて訪問したという人が多かったくらいですから、知らない人が多いのではないでしょうか。
 大鶴楽生園は昭和27年に大鶴村立養老施設として設立され、その後、上野原町立、東部養護老人ホーム組合立と、設置者の移管を経て、平成11年9月、東部広域連合の管理下に入りました。
 高齢者の施設で増え続けたのは特別養護老人ホーム(特養)です。養護老人ホームは介護保険の適用を受けず、入所要件は「原則として65歳以上で、環境上の理由及び経済的理由により居宅で養護を受けることが困難な者」とされています。身寄りのない(あっても世話をする人がいない、世話ができない事情がある)、1人では生活が困難な高齢者を思い浮かべればよいかと思います。介護が必要な人は特養の対象になります。

養護老人ホームの危機
 私が組合議員に選ばれ、初めてこの施設を訪問したのは25年前でした。このとき、組合議会で「構成市町村の首長はここに来たことがないという。お金だけ負担していればいいのだろうか」と発言しました。その後、各首長が園の誕生会の日に順番に出席しました。当時の都留市長は高部通正氏でしたが、後で「市長は入所者と一緒にカラオケをけっこう楽しんでいましたよ」と聞きました。
 昭和27年に大鶴村が設立した動機は分かりませんが、当時としては高齢者福祉の先進です。いまの施設が完成したのは昭和48年ですから、都留の市庁舎より新しいのですが、いかにも老朽化が感じられます。このため以前は入所待機者が大勢いたのですが、いまでは定員(60人)を割っています。個室が普及しているなかで旧来の4人部屋が敬遠されているようです。広域の議会ではいつも建て替えが話題になりますが、関係市村長は消極的です。
 介護保険が実施されてから、養護老人ホームは影が薄くなり、入所者の人権が軽く扱われているような気がしてなりません。

 

小菅村の意気込みを感じる
 マイクロバスで上野原から鶴峠を経て小菅村に向かいました。久しぶりの訪問でしたが、同行の議員のなかには初めてという人もいました。同じ「郡内」でも湯めぐりなどの趣味を持たなければ訪れる機会はないのでしょう。ということで着いたところは「小菅の湯」。本格的な施設に驚きました。
 いくつかの入浴施設と個室、大広間などを見るとホテル並みですが、宿泊は民宿に譲っているようです。小さな村が温泉施設に託す夢を感じました。物産館には工夫を凝らした小菅ブランドがたくさん並んでいました。このほか、東京農大と提携した「源流大学」を視察し、村おこしに取り組む真剣な姿勢に大いに学ばされました。