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9月議会報告 一般質問(3)

下水道事業の見直しについて

 下水道事業について、現時点での事業の見通しについて問うものです。この問題については見直し作業に目途がつくまで一般質問は控えてきました。しかし、事業の中止を求める質問が出たりする中で、あえて現時点での見通しを問うものです。
 下水道事業の市債(借金)は額だけをいえば前年度末残高が76億5千5百万円と市の借金の中で突出しています。市の財政を心配する声が出ても不思議ではありません。しかし、年度ごとの増え方はこの3年、3億5千万円から2億7千万円へ、19年度は4億1740万円の起債と元金3億1030万円の返済で1億700万円へと減り続けています。流域下水道の工事が終結し、現在は市内の公共下水道の工事と普及・加入の時期に入っています。さらに将来、施設の工事が終結し、市民の理解を得て普及・加入に専念するときが来ます。その前に、いつ借り入れの額と返済の額の釣り合いが取れるか、ここに下水道事業の一つの焦点があると思います。
 下水道事業は都市基盤、生活基盤の整備という面と環境保全という面があります。本来的には国土全体に関わる問題であり、先進国の例から見ても、私は国の責任で進めるべき事業だと認識しております。地方の小都市が実施するには負担が大きすぎます。
 その上で、現状では長期的展望に立ち市財政を圧迫しないための最大限の配慮が必要であり、いまの時期は(1)全体の事業計画の適切な設定(2)市債の借り入れが過大にならないための認可区域と毎年の事業規模の設定(3)普及・加入を促進する努力などが必要かと思います。理想としてはこの数年が示す率で毎年の市債が減り、できるだけ近い将来に返済額が借入額を上回ることではないでしょうか。以上の立場から事業の見通しについて問うものです。

【市長答弁全文】(来週にかけて掲載します)
 下水道事業は、公衆衛生の向上、生活環境の改善、公共用水域の水質保全といった快適で安全な都市の暮らしを実現するための公共事業であるとともに、地球環境を守る重要な役割を担っております。
 本市の下水道事業は、平成5年に桂川流域下水道関連都留市公共下水道事業として認可を得て、当該年度より着手し、整備を進めてまいりました。
 このたび、山梨県がまとめた平成19年度末の県内の下水道普及率は、前年度比2・1ポイント増の57・5%となり、その中で本市を含む5市町で構成する桂川流域下水道は24%と依然として低いものの、県内では最高の4・9ポイント増の伸びを示す結果が出たところであります。これは、市民の下水道事業へのご理解とご協力が進んだ結果だと考えているところであります。
 お尋ねの、全体の事業計画の適切な設定につきましては、平成19年度より関係する市町及び県との全体的な調整を行ってまいりましたが、平成20年度中には桂川流域全体計画の見直しに合わせ、本市における事業計画の見通しも立つものと考えております。
 (つづく)