| 前へ | Top |2005年〜 | 次へ |

12月議会報告 一般質問(1)

 12月議会は7日から始まり、一般質問は質問者が7人と多かったため13・14日の2日にわたりました。今週から私の質問を連載します。最初の質問は前回に続いて大学問題です。

新しい学長を迎えるにあたって

 市長は所信表明で新学長にたいする期待を述べました。一方、今谷新学長は学長選挙のなかで政策を明らかにしました。これも政策というよりも所信表明に近いものです。そこでは他の公立大学の法人化の経過を見据えつついくつかの具体的な問題に触れています。そこで、それらを踏まえ、あるいはそれらに関わっていくつか質問します。

大学の自治を保障するか
 まずは法人化された大学と市との関係です。法人化で体系化されたトップダウンの形態と大学の自治の関係についてどう考えておられるか問うものです。学内民主主義も大学の自治が前提だと思います。
 次に教員の身分、待遇についてです。安定した身分も研究、教育に専念するうえで不可欠だと思いますが、法人化で教員の任期制を導入するのでしょうか。私はこの問題を安易に扱うことは都留大の解体につながるとさえ感じています。
 またこれまでの答弁で経営と教学の分離で教員の負担は軽くなるといわれてきた問題についてです。法人化後の教員の負担の軽減はどう保障されるのか、法人化作業中の負担は法人化される再来年まで、あるいはそれ以後も続くのではないかと心配です。

財政負担はどうするか
 次に経営の土台となる財政問題です。再三にわたって触れてきたような気がしますが、法人化後については基準が必ずしも明確にされていません。これまで法人化のための経費が使われてきていますが、都留大の財政的基盤はいうまでもなく学生の納付金と市の繰り出し金です。学生の負担増を懸念する声もあります。そして東京大学が年収400万円以下の家庭の学生の授業料を免除することを決める時代です。これによって授業料の大学間格差という問題が浮上してきました。こうした問題も視野に入れて、市の財政負担についての基本的な考え方を問うものです。

情報の公開で市民参加を
 法人化問題についての市民の関心は徐々に高まっています。ところがホームページではワーキンググループの作業内容は明らかにされていません。市民の関心にこたえる上で、その内容の公開も必要ではないでしょうか。答弁を求めます。
 これまでの質問の中で触れた私の立場は、世界で形成されてきた「大学改革の原則」は、「支援すれども統制せず(サポート・バット・ノットコントロール)」であり、「大学の自治」を尊重して大学への支援を行うということです。そして、都留大のこれまでの発展はまさにその精神がつらぬかれたためであったと確信しています。そして、今後もその精神がつらぬかれなければ、だれが学長になっても失望するしかないと思います。