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「大学ランキング」から見えるもの

 今週は「竜ヶ岳」山行記を予定していましたが、読者から「大学の法人化はもう書かないのか」という意見や「第4回準備委員会の会議録が市のホームページに載ったよ」という情報が寄せられましたので、山行記は来週にゆずります。

第4回準備委員会の「不満」
 準備委員会の会議録で目についたのは「A中期目標について」の原委員と西室委員長の発言です。
  「この中期目標では、今後どのような姿に大学をもっていくかということがあまり見えてこない。…少子化を始めとする環境の変化にいかに対応していくのかといったことや、膨張した運営をどのように削減し、今後段階的に削減されるという交付金の減額にどのように対応するのか」、「この中期目標のどこに設置者側の意図がありますか。もう少し踏み込み、市側がこの大学を、このまちをどのようにしていくのかということがなければ、市の基本的な大学に対する考え方が何処にも出てこない…」と、それぞれ語っています。
 原委員の意見に対しては、後藤委員が答えています。「…本学では非常に低コストで運営がなされてきたことから、これまで我慢してきた部分も多くあります。法人化により財務内容等の改善と両立しつつ、必要な水準に建物や設備を整備し、専門的な知識を持った職員などの配置を行うなど、必要な部分にはしっかりとお金を出すということがなければ、この競争社会を生き残ることができないのではないかと考えております」。

大学の数733、すご〜い!都留大
 「小学校教員採用8位」という市長の議会答弁を思い出し、図書館で「2008年版 大学ランキング」という本を借りてきました。有名大学を尻目に「8位」は光って見えました。
 そのほかの項目で都留大が顔を出すのは図書館の61位、Aランクです。入試難易度「文・外国語・教育系」の偏差値57は掲載された107校中41位でした。ここでも都留大の下によく知られた大学がありました。地方公務員採用89位(15人)も善戦でしょう。

「少ない経費で大きな成果」の見本
 しかし、私はむしろ都留大が登場しない項目に関心を持ちました。  たとえば事務職員一人当たりの学生数。1位の大学は0.6人、4位の山梨大は2.9人、36位の福岡教育大で6.8人です。都留大の事務職員はアルバイトを含めても67人ですから、職員一人に学生43人です。
 県別のページで隣に山梨大学がありました。学生数3876人に教員数328人、教員一人当たりの学生数は11・8人、都留大は36・8人です。非常勤講師の採用で人件費を抑えていることがよく分かります。
 「膨張した運営」と発言した原委員はこうした実態を理解しないまま準備委員会に臨んでいるとしか思えません。怖い話です。
 後藤委員は「市側」ではありませんから西室委員長の意見には答えていません。次回、答える責任があるのは西室委員長を含む法人化を進める側の人たちではないでしょうか。