9月議会報告 一般質問

都留大の法人化はほんとうに必要か1

 13日に9月議会の一般質問が行われました。私は都留大の法人化問題に絞って質問しました。4週にわたって連載します。ご意見をお寄せください。

 来年4月をめどに法人化をすすめるとした当初の計画は一年先送りになりました。3月議会でも触れましたが、そもそも1年足らずの作業で法人化するという進め方には無理があり、何をそんなに急ぐのかという疑問がありました。

1年延期、市民の意見を聞くチャンス
 急ぎ過ぎは、たとえば定款案を9月議会に提案する前にパブリックコメントで意見を求めましたが、常識的に考えればもう一度準備委員会で寄せられた意見について検討すべきではないでしょうか。その作業を省略することは、パブリックコメントは「市民から意見を聞いた」というアリバイ作りに過ぎなかったことになります。色々な機会に言ってきたのですが、パブリックコメントは市民のごく一部の人の意見しか反映しません。 道志村との合併問題では地域ごとに説明会を開きましたが、都留市にとって法人化は合併以上に重大な問題です。より慎重に対応すべきではないでしょうか。

慎重な情勢判断を求める
 市長は「時代に乗り遅れるな」という考え方が強いようですが、先の参院選では、これまで「小泉改革」を是としてきた国民が「これはおかしい」と気づき、ストップをかけました。 そして昨日、安倍首相が退陣表明をしました。  時代の流れはそう単純なものではなく、政治が意図的に作り出した「流れ」は、うっかり乗るととんでもない方向に流される危険をはらみます。ときに世論の力で押し返すことが必要です。合併問題で先陣を切り得意になって本まで出したある市長が、合併後の交付税の少なさに世の無常を嘆いた例もあります。  法人化問題でも先行した国立大学や公立大学の例をよく研究した後に結論を出しても遅くはありません。法人化が1年先送りになった現実にあわせて定款案と関係条例案を撤回し、あらためて全市民的論議の場を設けるべきではないでしょうか。答弁を求めます。

理事長はすでに決まっている?
 次に、7月14日に開かれた第1回市民シンポジウムにおいて、参加者から「教授会は物事を決めるのが遅い。だから経営感覚に優れた人を送り込む」と、すでに理事長になる人が決まっているかのような話を市の職員から聞いたという発言がありました。それは事実でしょうか。市長は初めから具体的な理事長像を頭に描きながら法人化を進めているのでしょうか。答弁を求めます。

非常勤講師が多い問題
 次に、非常勤講師の位置づけについてです。3月議会の市長答弁のなかに「いわゆる経常経費に人件費の占める割合は、公立大学数73大学の全国平均は65・9%、都留文科大学では58・6%…。これらは本学が健全財政に資するため、非常勤講師を活用するなどの工夫に満ちた不断の努力を重ねてきたことを物語る…」と、非常勤講師が多いことを経営努力として評価する一節がありました。 (つづく)


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