都留大法人化は「乗っ取り」ではないか

 14日に開かれた「文大の現状と未来を考える第1回市民シンポジウム」に出席しました。

貴重な「外部評価」に感動
 最初にパネリストとして発言された武居秀樹准教授は、都留大発展の要因と法人化の問題点を簡潔にまとめてくれました。この発言はこれまでの私の立場に確信を与えてくれました。さらに腑に落ちたのは尾林芳匡弁護士の都留大に対する評価でした。
 尾林氏は法人化の問題点を都立大の例で明らかにされたあと、「都留大をよく知ってほしい。先生方が手弁当で働いている。こんな大学はない。こうしたエネルギーを発揮できる大学運営、気風は貴重。これを守り発展させることこそ大事」と強調されました。
 遅まきながら、先生方が全国450もの高校を回り受験生の募集行脚をしていることの意味、ありがたさを知りました。市は「経営と教学を分けて先生方には教学に専念していただく」といいますが、「経営」が先生方の努力に取って代わることができるでしょうか。
 各パネリストの発言を文書にまとめてもらえたらと思います。

「市の一部幹部の放言」とは思えない
 パネリストの報告のあと、とんでもないフロア発言がありました。先日、その発言を聞いた人から手紙をいただきました。  


   小林様には先の市議会議員選挙でのご当選、おめでとうございます。遅ればせながら心からお祝い申し上げます。市民にとって小林様の一議席はかけがえのないもので、文大の法人化問題にしても小林様の議会報告がなければ、多くの市民は知ることができなかったと感謝しております。先日、私も文大の法人化"についてのシンポジウムに参加し…(中略)、一番の驚きは「ニシムロ会」なる存在を知ったことです。
 その「ニシムロ会」には、市と大学の課長たちが顔を出し、大学の法人化について、「文大の先生方は保守的なので、効率的な大学運営をするには民間で経営に精通したニシムロさんを理事長として送り込む必要がある」と話されているそうですね。個人的なサロンや酒席で身内に聞かせるならば何を言おうと勝手ですが、部外者にも聞こえるような場にあっては、市の幹部たる者、もう少し慎重な言動をして然るべきだと思いました。
 現在のような進め方による来年4月の独立行政法人化に、学生、教職員の合意が得られないばかりか、文大を愛する多くの都留市民は納得しないと思います。小林議員には引き続き、議会での奮闘と市民への情報公開を切にお願いしたく、ペンを取ったしだいです。  

 「西室会」とはおそらく市顧問の西室某氏の名前を冠した集まりでしょう。この発言が事実であれば、法人化はごく一部の人たちの思惑で進められたことになります。これはまぎれもなく大学の私物化であり、法人化の作業を急ぐ理由も分かる気がします。
 そのねらいが何であれ、先人の苦労と努力、50年に及ぶ歴史と民主的伝統を簡単に捨て去って、本当に都留大は発展するでしょうか。


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