6月議会報告 一般質問1

市立病院の総務大臣表彰と今後について

 今週から6月議会の一般質問を報告します。

 市立病院が昨年の表彰に続いて今年度、全国の4病院の一つとして総務大臣表彰を受賞したことについて、関係者のこれまでの努力に敬意を表したいと思います。その上で、昨年9月議会に続き、市立病院を取り巻く情勢と今後の展望について質問します。

医療を取り巻く厳しい環境
 そもそも自治体病院をとりまく情勢、環境は楽観できるものではありません。多くの病院が医師不足、看護師不足に悩まされています。医師不足で存続の危機におちいっている公立病院が沢山あり、その大元には日本はOECDの基準で見ると12万人も医師が少ないという問題があります。昨年秋の臨時国会では看護師不足の解消を内容とした「安全で行き届いた医療の確立に関する請願」が全会派一致で採択されたように、看護師不足も共通の認識になっています。この点で、都留市立病院の成功が他の病院のプレッシャーになり、国の対応の遅れを免罪することになってはならないと思います。
 大臣表彰を受けた病院の一覧の下に※で「すべて過去5年間黒字決算の病院です」と説明があるように、黒字経営が表彰の前提になっており、そのモノサシを当てることによって全国でさまざまな努力をしている多くの病院が表彰の対象からはずされていることを頭に置かなければなりません。
 都留市は看護師のための院内保育所の開設を打ち出しましたが、国は院内保育所運営補助金を廃止しました。そのために休園した自治体病院もあります。国が踏み切った看護師の配置基準、患者7人に看護師1人という基準は医療関係者の運動と国民世論が実ったものですが、その実現のためには依然として大きな困難があり、引き続き国に対して看護師確保のための施策を要求していく必要があります。

市民からの評価を中心に
 こうした前提の下で伺うのですが、第一に前回の質問で周辺自治体の公立病院との連携について触れましたが、その後大月、上野原との三市長の共同声明の最初のテーマにこの問題が取り上げられています。これからの三市の連携はどういう内容になるのでしょうか。大月市長選が目前であり具体化が進んでいるとは思えませんが、市として、あるいは市立病院として検討されているものがあるかどうか問うものです。
 第二に、いま看護師の間で、大学の法人化の次は市立病院の指定管理者への委託だという噂が広がっています。いまでさえ大変な勤務がさらに大変になり、身分も公務員でなくなると心配する声があります。根も葉もない話でしょうか。見解を問うものです。
 第三に、総務省からは表彰されましたが市民は市立病院の現状について必ずしも満足していません。職員の対応や待ち時間の長さなどです。私も経験していますが、二時間程度は当たり前のように待たされます。今後はいわば上からの評価でなく、市民からの評価をもとに、体制の整備を図る必要があると思いますが、現在改善を考えている課題があるかどうか、問うものです。


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