3月議会報告3 一般質問3

大学の「法人化」に異議あり3

 大学会計を懸念するなら、せめて交付税を満額繰り出せばいいではありませんか。しかも検討委員会で教授は交付税が学生一人当たり20万円程度まで下げられてもやっていけると見通しを語っています。すなわち財政問題は法人化の理由にはなりえないものと言わなればなりません。市長の見解を求めます。

独法化は危険なカケ
 一部の委員は現行の直営方式は「柔軟で弾力的な運営が図られない側面がある」と具体的な論証抜きに決め付けていますが、これまで大学の発展をもたらしてきたのはまぎれもなく全教授の参画した民主的な教授会の力ではありませんか。そして高いレベルの「自主性・自立性」によるものではありませんか。地域貢献、地域に開かれた大学という点でも、教授会は地域交流センターを中心に新たな活動の展開を始めています。私は、現行の方式はこれからも大学の安定的運営と発展の大きな保障となるものと確信します。この形を崩すことは、先生方の意欲の急激な低下をもたらし、大学の危機を招く恐れがあります。
 また法人化は、プロパーな職員の採用ができず事務方の質の低下をもたらしたという他大学の経験(検討委員会での教授発言)でも明らかなような、極めて冒険的な試みでもあります。なぜ、そんな冒険をしようとするのか、検討委員会では納得のいく説明はありません。市長の認識はいかがでしょうか。
 まとめて言えば、検討委員会の結論、提言の第二章の「2 大学の課題」と「第三章 大学改革の方向性」のすべては、現在の運営形態で十分に対応できるものと思います。すなわち、法人化を進める根拠は極めて希薄だということです。

なぜそんなに急ぐか
 最後に、私はこの間の法人化への論議の進め方に強い疑問を持っています。そもそも市長が大学に対して法人化の検討を提起したのは平成15年でした。しかし、教授会は3年間、それに応えませんでした。それは法人化の必要がないという意思表示だったと私は理解していましたし、それでよいと思っていました。なぜ市長はこんなに急いで検討委員会を立ち上げ、法人化への結論を急がせたのでしょうか。その理由を問うものです。
 検討委員会でも触れられていますが、国立大学と違って都留市にとって都留大は絶対にリストラの対象とはなりえないものです。それどころか大学が発展するかどうかは大学関係者ばかりでなく都留市民全体の問題です。大学にもしものことがあれば取り返しがつきません。それはただちに都留市の存亡に関わる問題です。それをわずか数人の、わずか3ヵ月、縮めれば数時間の検討で結論を出していいものでしょうか。市民には12月議会で取り上げてようやくホームページで公開したばかりです。インターネットを使わない多くの市民は検討委員会の検討内容を知りません。こんな状態で具体的な法人化の作業に入ることが許されるものでしょうか。「双方向」を強調する市長の手法とも思えません。
 私はあらためて都留大にとって本当に法人化が必要か、広く市民、関係者の意見を求め、時間をかけた論議をすべきだと思いますがいかがでしょう。市長の答弁を求めます。


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