北八ヶ岳、2年ぶりの山歩き
「しんぶん赤旗」読者の山の会「遊峰」の北八ヶ岳登山に参加しました。最近では恒例となった年に一度、夏の2泊3日の登山ですが、私は2年ぶりです。同行者は男性4人、女性3人の7人でした。
コースは茅野から御泉水自然公園登山口―将軍平―蓼科山―(将軍平)―大河原峠―双子山―双子池ヒュッテ(泊)―亀甲池―北横岳―ピラタス蓼科ロープウェイ山頂駅―出会いの辻―大石峠―麦草峠―丸山―高見石小屋(泊)―白駒池―シャクナゲ尾根―稲子湯です。
リーダーの的確な判断、絶賛
3日間を通して天候には恵まれたのですが、唯一の例外が初日の正午からの雷雨でした。蓼科山の肩にあたる将軍平に予定よりやや早く到着、そこの山小屋、蓼科山荘にザックを預け昼飯だけ持って頂上をめざしました。ところが山頂まであとわずかというところでゴロゴロと雷鳴、リーダーのYさんはただちに「降りましょう」と決断しました。そして、山小屋に帰り着いて5分と経たないうちに雨が降ってきたのです。Yさんが参加者から絶賛されたことはいうまでもありません。
結局、山小屋で3時間近く待機、雷雨が通過したところで雨具を着けて出発しました。
苔むした「石庭」がいっぱい
八ヶ岳で私の一番の楽しみは大きな苔むした岩と古木が造りだす「石庭」です。初めて八ヶ岳に登ったのは編笠山でしたが、その途中の押手川の景色は忘れられません。今回もそれに似た景色がたくさんありました。北八ヶ岳は「紅葉」が定番のようですが、夏の深緑と霧に息づく苔の景色も絶品です。加えて女神湖、双子池、亀甲池、白駒池など、静かなたたずまいのたくさんの池が山旅をいっそう楽しくさせてくれました。もちろん、フウロソウやオトギリソウ、マツムシソウなど、高山の花も彩を添えてくれました。
今回は北八ヶ岳のほぼ全域を歩くためかなりの距離で、体力を心配したリーダーは縞枯山や茶臼山の尾根歩きを避けました。またこのコースは途中、ロープウェイの山頂駅を通りメルヘン街道と名付けられた国道と交差するなど、直接「下界」と接する部分もあり、北八ヶ岳はどこからでも登れる山という印象を持ちました。
双子池ヒュッテでシャワー
今回の山行で特筆ものは山小屋の布団がフカフカだったことです。加えて双子池ヒュッテでは「シャワーをサービスするよ」と山小屋のご主人。参加者一同、小躍りしました。
初日は標高差600m余り、距離6.7q、2日目は標高差こそあまりありませんが10q近い行程でした。案の定、初日は「2年ぶり」の心配が当たり、へとへとになって山小屋にたどり着きました。しかし、2日目はフカフカ布団と筋肉痛の薬のおかげでわりと楽に歩きとおせました。3日目の長い下りの最後は稲子湯で、ゆっくり疲れを流しました。
稲子湯到着直前に長距離を飛ぶことで有名な蝶、アサギマダラが出迎えてくれました。
今しばらくは山歩きが楽しめるかと少し自信を回復した北八ヶ岳山行でした。