教育基本法の何が悪いか

 「自治会」にこだわっている間に、一ヶ月が過ぎ、国会は重大な局面を迎えています。
 政府は教育基本法の改悪案を国会に提出し、特別委員会設置を強行しました。5月16日の日刊「赤旗」と今週の日曜版に日本共産党の「改悪をやめさせよう」というアピール全文が載っていますので、ぜひお読みください。

日本の進路にかかわる国民的課題
 アピールの最後に次のような文章があります。
 「憲法と一体に制定された教育基本法は、日本が引き起こした侵略戦争によって、アジア諸国民二千万人以上、日本国民三百万人以上の痛ましい犠牲をつくったことへの、痛苦の反省にたったものです。かつて天皇絶対の専制政治が、子どもたちに日本は神の国∞お国のために命をすてよ≠ニ教えこみ、若者たちに侵略戦争に駆り立てたことを根本から反省し、平和・人権尊重・民主主義という憲法の理想を実現する人間を育てようという決意に立って、日本は教育基本法を制定したのでした。」
 憲法と一体に…、普通の法律とは違います。この「てがみ」の別面の「かつら川」は先週も今週も「教育」がテーマです。教育基本法と一体の「憲法が危ない」からです。
 政府のねらいは教育基本法を一般の法律と同じように扱い、これを改悪して「古くなったものは変えるべき」という宣伝を強め、憲法改悪につなげようというのでしょう。
 アピールは「自民党や公明党の幹部たちは、少年犯罪、耐震偽装、ライブドア事件など、社会のありとあらゆる問題を教育のせいにして『だから教育基本法改定を』といっていますが、これほど無責任な言い分はありません。いま、子どもの非行やいわゆる学校の『荒れ』、学力の問題、高い学費による進学の断念や中途退学、子どもや学校間の格差拡大など、子どもと教育をめぐるさまざまな問題……の原因は、教育基本法にあるのではなく、歴代の自民党政治が、基本法の理念を棚上げにし、それに逆行する『競争と管理の教育』を押しつけてきたことにこそあります」といっています。

  理念を棚上げにしなければ
 最近、「平らな国デンマーク」(「幸福度」世界一の社会から 高田ケラー有子著)という本を読みました。昨年8月発行で、著者はデンマークに住んで8年、子育てを通してデンマークの教育内容を丁寧に紹介しています。
 ここには日本の教育が「過度な競争が強いられている」として国連から是正勧告をされたのと逆に、ゆったりした真に子どもが主人公の教育があります。学校に入学する年齢に2歳くらいの開きがあるのは当たり前、日本の小学校にあたる7年までは試験がない、義務教育も9年で卒業する生徒の割合が65%、残りが10年で卒業など、くわしく紹介できないのが残念です。自民党政治が教育基本法を厳密に実行していれば、日本でこそこういう楽しい学校が実現していたはずです。
 自民党や公明党の言い分とは逆に、競争をあらゆる分野に広げ、寒々した社会を作り出した与党の責任を追及する絶好の機会です。


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