「自治会」ってなんだろう2

困難になっている役員選びをどう見る

共通している困難な原因
 自治会長の番が回ってくるというと、当番の組はちょっとした騒ぎになるようです。
私の住む城北町自治会は栄町から独立してからの十数年間、一人の方が自治会長を勤めていました。その方は経歴・人格とも優れた人でしたから私たちも当たり前のことのように思っていました。ありがたみがわかっていなかったといわざるを得ません。
その方が退任した後もしばらくは職を退いた人が何人かいてそれほど問題にならなかったようですが、やがて年齢的に仕事との両立がむずかしい世代に移ってきて対象者が減ってきました。試行錯誤の末、2年だった任期を1年にし、組の輪番制にしました。これで自治会長選びは組の責任になりました。しかし、それも行き詰ってきているようです。
これに近い事情はどこにもあるようでインターネット上でも「自治会」についてさまざまな意見がたたかわされています。
そこでこの間考えたことを「ごあいさつ」にまとめ、5月の広報と一緒に自治会の各戸に配り理解を求めることにしました。以下はその全文です。
たいした内容ではありませんが、ご意見やご感想を寄せていただければ幸いです。


  ごあいさつ
 城北町のみなさん、いかがお過ごしでしょうか。今年度の自治会長に選ばれた小林です。  思いがけないことでしたが、これは輪番表によって2組が自治会長を出す番に当たったためです。同様にして4月10日には中谷地区の自治会連合会の会長に選ばれました。さらにこのまま推移しますと、市の自治会連合会の会長にも選ばれることになりそうです。なにぶん初めてのことで、みなさんにご迷惑をかけるかもしれませんが、一所懸命がんばりますので、ご協力をよろしくお願いします。

  就任以来一ヶ月余り、いろいろな機会に市内の自治会のようすを聞いたりしているのですが、おしなべて役員選びや自治会運営に苦労されているようです。それでも禾生地区のように「協働のまちづくり」事業の一環として自主防災会の規約を整備したり防災マップをつくったりするなど、いろいろな事業に取り組んでいる自治会もあります。こうした話からわかったことを総合すると

  1. 昔は地域ごとに農業や商業などの生活基盤が共通しており、まとまりがありましたが、いまでは勤め人が多く、近所づきあいが希薄になりがちです。また趣味も多様化していますから、「ご近所」というだけではまとまりにくくなっています。
  2. 仕事でエネルギーの大半を費やせば、家に帰ってから地域での行事に出るとか、ましてや自治会の役員になるのはおっくうになります。
  3. 一部の自治会では役員を受ける人がいないということで、組がそっくり自治会脱退を表明するといった事態も生まれています。
  4. (つづく)



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