先週の「赤旗」日曜版は1月11日から14日まで開かれた共産党の24回大会を特集しました。党大会は他の党との違いが浮き彫りになる機会ですので、私も感想的に触れておきたいと思います。
外国来賓の多さと共感の声
同じ日曜版は「日曜ワイド」で「南米変革の大波」を特集しました。アメリカの裏庭といわれ、キューバをのぞいてアメリカの意向が最優先されてきた南米の変化=自立・民主の国づくりを解説していますが、大会にはこの南米からもキューバ、ブラジル、ベネズエラなどの代表団、外交官が出席しています。
志位委員長は大会最終日、外国来賓は18ヶ国21政党33人、在日外交団は16ヵ国20人で、前大会を大きく上回ったと報告、わが党の野党外交の広がりと評価しました。
ある在日外交団の参加者は「大使館員がこのような場に来て政党と対話することは大切です。それぞれの政党の立場や政策を理解するうえで、日本共産党のこのようなイニシアチブを賞賛します。願わくば他党も日本共産党にならってほしいものです」と語りました。
5大陸のそれぞれの地域情勢をふまえた感想はみな感動に満ちていましたが、切実なのはアジアから参加した外交団の感想です。
「アセアンに関心をもっていただいて感謝している」、「日本は当たり前の主権国家になってほしい。それが自分たちの願いだ」、「東アジアの共同体に、日本はもっと積極的な立場をとってほしい。とりわけ日本と中国、韓国との関係を改善しないと、共同体づくりの障害になりかねない」。
この感想は日本共産党のさし示す展望にたいする大きな期待でもあります。
情勢の変化は時にダイナミック
不破議長(この大会で退任)は開会あいさつで、前大会で採択された新綱領がしめす情勢の二つの視点を語りました。
第一は、情勢を長期の視野でとらえることです。紆余曲折はあっても、情勢は発展するものであり、新綱領は日本の前途を長期の展望をもって照らし出す科学的な羅針盤という力を十分に持っていると強調しました。
そしてもう一つ、「日本の政治を国内の力関係だけで孤立的に見るのでなく、世界の流れを広い視野で見通し、日本の政治をそのなかで発展的に位置づけること」を強調しました。
グローバル化とは大国の言いなりになることではない、「今日の世界は、地球上のすべての国ぐにが、政治・経済・文化の生きたつながりで関連しあっている世界であり、世界的な発展の大きな流れ、とくに近隣諸国との友好関係を無視しては、自分の国の発展的な前途を保障することはできません」と語りました。
人は長い見通しと広い視野によってこそ元気に生きられる、政治の世界だけのものでない普遍的な真理ではないでしょうか。
しかし、靖国参拝によるアジアでの孤立に加え、相次ぐ鉄道事故と耐震偽装事件、ライブドア堀江社長の逮捕、豪雪など自然災害から国民の命を守れない無力な政治と、小泉改革=規制緩和の破綻が日々明らかになっています。変化は早いかもしれません。