9月議会報告4 一般質問4

構造改革とはなんなのか2

郵政民営化でだれが得をするか
 いま、小泉首相は郵政民営化が改革の本丸だと呼号していますが、ここには国民の要求でなく、郵便局を解体し郵貯と簡保合わせて340兆円を吐き出させ、これを儲け口にしようという大銀行と保険会社の期待にこたえる最後の大仕事、小泉首相の本音があります。
 郵便局のネットワークを維持し、市民生活を守るために郵政民営化は断固阻止しなければなりません。また、小泉首相は郵政民営化だけを強調していますが、もし、小泉首相の言い分を受け入れれば、そのほかの庶民大増税や憲法を変えることまで白紙委任することになります。
 いうまでもありませんが、わが党はすべての分野において明確な政策を掲げています。ぜひ、市長にはすべての政治勢力の政策に目を通していただき、地方にとっても明るい展望が語れるために、本当に「聖域なき改革」を提起しているのはどの勢力か、見極めていただきたいと思います。
 市長が引き続き市政を担当する決意を述べたこの機会に、あらためて、あるべき構造改革の姿についての認識を伺います。

【市長答弁要旨】
 現在、わが国は人類史上的ともいえる劇的な変化の嵐の中にあり、戦後年日本の成長を支えてきた仕組みは、その変化に対応できず、社会保障、行財政、税制、産業構造や経済システム、さらに、教育、安全保障、外交等々、あらゆる分野で抜本的な見直しと改革が求められている。
 その一つとして、国、地方あわせ774兆円にまで拡大した、公的債務を抱える財政の建て直しを計るためには、民間主導による経済政策に転換すると共に、地方分権改革や国と地方の行財政改革を一体的に進める三位一体改革を推進することが、必要不可欠であると考える。これらの改革は、いわば「国民のための行財政改革」である。
 しかし三位一体改革は多くの課題が先送りされ、税源委譲については、3兆円が決定済みであるにもかかわらず、それに見合う国庫補助負担金改革として2兆4千億円が決定されるに止まっている。
 また、現状の経済政策では、経済のグローバル化と市場経済化が進むにつれ、大企業と中小企業、大都市経済と地方経済などの「勝ち組」と「負け組」の差が明確になり、さらに、世帯ごとの所得格差を示す「ジニ係数」も拡大を続け、様々な分野で二極化が加速しているのも事実であり、だれにでも挑戦のチャンスが与えられ、努力した人が報われると共に、国民の合意による高さにセーフティネット(安全網)が張られた社会を構築することが喫緊の課題となっている。
 いま、多くの国民が抱いている思いは、閉塞感に包まれた、この国の現況を一日も早く打破し、再び将来に向かって夢と希望が持てる国に再生してほしい、そのためには多少の痛みには耐える覚悟はできているから、目指すべき国家の理念、目標、ビジョンとそれを実現するための具体的な政策を示してほしいという事だと考えており、その努力を各候補者、各政党に期待する。


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