6月議会報告 一般質問3

大学への繰り出し金について

タブーだった「ピンはね」
 議会開会日に一般会計から大学会計への繰り出し金についてただしました。国から大学へ来る地方交付税が特別交付税から普通交付税になって30数年、これまでこれに手をつけることは、いわば禁じ手でした。たしか一度、一億円カットしたことがありますが、それは例外として扱われたはずです。答弁ではこれからもあるということなので、あえて取り上げる次第です。
 交付税額に手をつけず大学会計に総額を繰り出してきたのは、なによりもこのお金は大学がなければこないお金だということ、第二に、ほかに比較する例がない小さい市で「大学らしい大学をつくる」ためだったはずです。
 さらに市は交付税をこえる一般財源を大学に繰り出さない代わりに、体育館やプール、文化ホールなどを大学周辺に建設し、学生が使いやすいように配慮してきました。こうした市と大学の関係があったからこそ、都留大は発展・充実してきたと思います。
 開会日の説明では、大学前駅の建設にお金がかかったことなどを理由にされたようですが、それは設置者としての仕事ではないでしょうか。

二億円は職員の退職基金に
 今回、大学への繰り出し金からカットした二億円はそのまま、職員の退職金の準備基金に積まれました。性格は違いますが、参考までに私学助成の内容をみると教職員の給与が含まれていますから、大学の職員として在籍した職員が本庁に戻って退職した場合、大学が一定の負担をすることはそれなりに合理性があると思います。しかしそれは、職員数と比例させた場合、年に一人分とか、二年に一人分くらいではないでしょうか。二億円という額は多すぎます。もし、こういうことがこれからもあるとするならば、誰が見ても合理的といえるルールが必要だと思います。

厳しくなる大学運営
 大学の財政運営もこれから厳しくなることが予想されます。市の一般会計から大学会計への援助は望めません。こうしたもとで、地方交付税は一般財源だという論法で、これからも大学への繰り出しを加減するなら、大学はお金だけでなく大学の将来像をも失うことになりかねません。真剣な検討を求めるものです。

交付税の絶対額の増額を
 いま一点は大学の交付税額が下げられている問題です。これに歯止めをかける運動とともに、これまでの運動でやり残した、文学部の交付税額の底上げをねばり強く要求することが必要だと思います。ほかの学部と奪い合いをするのはどうかと思いますが、文学部は極端に低く位置づけられています。家政学部の半分というのはどう考えても納得できません。私も、党議員団の一員として総務省交渉に加わり、毎年要求していますが、市も大学も議会も、こぞって、これまで以上に強く国に働きかける必要があるのではないでしょうか。市長の見解を求めます。


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