市外の人に絶賛された遊歩道

 議会報告をしている間に春は終わりを告げようとしています。4月24日、行く春を惜しんで(?)年金者組合郡内支部が主催したハイキングに参加しました。

よく整備されたコース
 3月に、調査を兼ねて市の遊歩道の楽山から白木山、深田のコースを歩きました。そんなこともあって、今回は案内役を買って出て楽山から円通院までのコースを歩きました。
 遊歩道はよく整備されていましたが、イノシシの掘った穴と枯れて倒れた赤松の多さに驚かされます。処理する予定の赤松には印がつけてありますが、全部終わるには時間がかかりそうです。また、円通院へ降りる道だけはかなり荒れていました。3月に歩いたときはシジュウカラやヤマガラ、コゲラ、アカゲラなどの野鳥観察を楽しんだのですが、今回は今が盛りと咲く山野草が主役でした。

「山野草の宝庫」の声
 コース全域に咲いていたのはスミレです。色の違うものがありましたから、スミレだけで何種類かあったようです。登り始めてすぐに見られたのはヒトリシズカでした。ジュウニヒトエも里で見るのと一味違い、紫の濃淡、ピンクの強いものなどが目を引きました。
 しばらくして参加者が感嘆の声を上げたのはフデリンドウでした。1p余りの青い可憐な花が上を向いて2、3輪、ときに5輪ほどまとまって咲いていました。そして、なんと、鮮やかさでは負けないとばかりにホタルカズラ(昨年、「手紙」で紹介)も咲いていたのです。後日、大月市のW夫人から「図鑑では魅力的に紹介されてないわねぇ」と、実物のほうが美しいことを立証する電話がありました。

採取されて少なくなった花も
 さらにみんなを喜ばせたのはイカリソウやシュンランが見られたことです。いまや野性のシュンランは珍しいのではないでしょうか。数は多くなく、数ヶ所で2、3輪ずつひっそりと咲いていました。
 途中では葉だけだったチゴユリとその仲間のホウチャクソウが、寒いはずの山の上で開花していました。野草の不思議です。
 ケヤリソウ、Yさんの説明を聞きました。円通院に降りる途中ではキケマン、ムラサキケマンが見られました。そして最後に話題になったのは趣のあるイチリンソウでした。
 満開のヤマブキや咲き始めたヤマツツジ、美しいとはいいがたいマムシグサなどにくわえて、野草にくわしいWさん、Yさんしか名前を知らない花もたくさんあり、この日咲いていた花は20種をこえました。

草花を守って楽しんで…
 上野原のSさんは「参加を迷ったけど、来て本当によかった」といい、大月のWさんは「大月市も高い山ばかりでなく気軽に歩けるこういうコースを整備すればいいのに」と、遊歩道をほめてくれました。ややきつい登りは二ヶ所だけ、だれでも楽しめるコースです。ただ、山野草には手を出さないように願いたいものです。ちなみに、この日は昼食休憩を含めて4時間というゆっくり歩きでした。


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