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政治倫理条例の論議に思う

 5月26日、政治倫理条例について検討する議会改革特別委員会小委員会(清水絹代委員長)が開かれました。この条例は一部の議員から議会改革基本条例を作成、制定過程で必要性が指摘されていました。小委員会は4月9日に開かれた議会改革特別委員会で設置が決められ、委員が選任されました。

異例の委員選出方法
 4月9日は岐阜県中津川市からバス1台でリニア実験線の視察があり、板倉議員と私は以前から案内することを約束してあったため、9日の会議は欠席せざるを得ませんでした。後日聞くと、この会議での委員選出方法はかなり異例なものでした。議長、副議長、議会特別委員長、3常任委員会の委員長、議会改革特別委員会での3班の班長の計9人を除く議員で構成したのです。こんな選出方法は聞いたことがありません。もしかしたら特定の議員を排除するための方法だったのかもしれません。

倫理観のない発言が
 26日の会議の冒頭、S議員会からとんでもない発言が飛び出しました。
 「田原区画整理事業でK(実名)元議員が土地を買い、お金を儲けた。市立病院に駐車場用地を売り、О(実名)議員がお金を儲けた。議員は職務上知りえた情報で金儲けをすることを禁止するべきだ」。
 都留市議会の会議は議会基本条例ですべて「原則として公開」とされています。つまりこの会議についても公開されており、傍聴者が居なかったのは偶然でしかありません。こういう発言が予想されれば、K元議員もО議員も傍聴したでしょう。しかし、お二人はそんなことは露知らず、当然のことですが傍聴していません。その当事者が居ない会議の場で、実名で一方的に批判したのです。こんなことが許されるでしょうか。名誉棄損です。
 そもそも当人が居ないところで、実名で批判するなどということは常識のある人はしないことです。そんなことがわからない、倫理観のない議員たちが中心になって作ろうとする倫理条例とは何でしょう。
 当然のことですが、この会議の責任において当事者の二人に反論の機会を設けるべきであり、私は後日その趣旨で委員長に質問状を出しました。

低レベルの反共攻撃も
 続けてS議員は「共産党が市役所内でやっている『赤旗』の購読を勧めたり集金したりする活動はやめるべきだ」と、攻撃の矢を私に向けてきました。いま、日本同盟など右翼勢力やその影響下にある議員がこうした攻撃を全国的に繰り広げているようです。S議員の発言はその一環と見てよいでしょう。
 私は「そんな批判は39年間で一度もなかった。政党の機関紙活動を物品販売と同列に置くもので、政治活動の自由、政党活動の自由に対する重大な侵害だ。私は市職員に購読を強要したり集金で仕事の邪魔をしたりしたことはない。集金は短時間で職員と意見交換をする機会だ。ほかの議員も政党機関紙の活動をやればいい」と反論しました。