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12月議会報告 一般質問C

地方公務員の退職手当カット

  「小林議員が言ったとおりになりましたね」。1月末に市役所に行った折、幹部職員からこんな声をかけられました。

国家公務員に準じて
 「教員や警察官などを含む地方公務員の退職手当を大幅に減額する条例が16都府県で行われたため、3月末の年度替わりを待たずに早期退職を希望する人が相次ぎました。 (中略)  退職金のカットはもともと、国家公務員の退職手当の大幅削減法を自民、公明、民主などが11月16日、衆院解散当日のどさくさまぎれでまともな審議もせず、日本共産党などの反対を押し切って強行可決し、それに合わせて地方公務員にも押し付けたものです」  これは1月25日付「赤旗」の記事です。先行した国家公務員の引き下げ額は平均402万6千円です。

12月議会の追加議案で
 都留市議会では12月議会最終日に追加議案として提案されました。退職手当を14・9%、平成25年2月1日、10月1日、平成26年7月1日と3回に分けて引き下げるという提案でした。質問で分かったことは、その平均影響額が最初は140万円、最終的に330万円ということでした。これは国家公務員の引き下げ額より70万円余りも低く、都留市の職員の給与の低さを示すものです。  私は「いま退職する世代は高度成長期、民間に比べて安い給料で、地元のために働くという意識もあって就職したのではないか。先の安定を期待していたはずで、その期待を裏切るものだ。2月1日付というのも納得できない。1月末に退職する人が出たら仕事に穴が開くではないか」と指摘し、反対しました。  冒頭の私が言ったとおりというのはこの指摘のことで、都留市では退職する人は出ませんでしたが、文部科学省の調査では4県で教職員が172人退職か退職を希望しているといいます。とくに埼玉県では100人以上だといいます。

心ないやり方に怒り
 退職金は給料の後払いという性格もあるとされています。これを「人事院の勧告も受けず、昨年8月、一方的に『国家公務員の退職手当の支給水準引き下げ等について』とする閣議決定」をし、地方にも押し付けたものです。  教員で退職手当を家のローンに充てようと考えていた人もいるでしょう。学年末を待たずに退職するという選択をせざるを得なかった教員の胸の内がどうでしょう。心ないやり方に怒りを覚えます。

公務員パッシングの裏で笑う人
 インターネットでは「退職した教員をどう思いますか」とか「あなたなら退職しますか」などの問いかけをし、退職に追い込んだ側を免罪する論調があります。メディアは公務員パッシングをあおり民間と公務員を対立させ、自分たちは批判の外にいる「権力」をこそ批判すべきではないでしょうか。