9月議会報告C
看護系高等教育機関設置について
この質問は6月議会に続くものですが、都留大から学部・学科増設を断られたもとで、市の見通しを問うものです。
急激に浮上した「市で設置」案
振り返ると、有識者会議が提出した検討結果報告書の段階では市が単独で設置することを想定していませんでした。しかしながら市長の所信表明にありますように、大学から断られるやただちに「市において開設」するか「誘致により開設」するかと舵(かじ)を切り、条件整備のために用途地域の見直しにかかる費用の補正を提案しました。これはどうあろうと市単独でも看護大学をつくるという市長の決意の表れと見ます。その上で質問します。
財源と教員確保の見通しは
ひとつは市の財政負担についてです。有識者会議に提出された「市の財政負担等に関する検討について」という資料は、あくまで「都留文科大学への看護学部(看護学科)の設置」が前提となっています。そのうえで「県に費用の負担を要請」するとか「基金の造成や既設基金の活用」などをうたっています。これが、市の単独開設となる場合、人的費用や施設設備の初期投資にかかる費用はどのように確保されるのでしょうか。市単独でも開設という決意に見合った財源確保策について明らかにするよう求めます。
6月議会で急ぐ理由は聞きましたが、それにしてもそのスピードに市民の理解が追い付いているだろうかと危惧されますので質(ただ)しておきたいと思います。
もうひとつは教職員の確保策についてです。それなくして開設は論じられないでしょうが、いまだ公表されていませんので念のために伺います。
市立病院の看護師の待遇は
さらにもう1点、看護大学設置の理由とされる看護師不足の問題に関わって市立病院の現状について伺います。市の資料では国から地方まで、いろいろな段階の看護師の需給見通しを示し、何年か先まで看護師不足が解消されないという数字が示されています。しかし、これはあくまで平均の数値で、中には看護師が充足している病院、医療機関もあると思います。その具体的な問題としての市立病院です。市立病院は1年を通して看護師を募集しています。充足率はどうなっているのでしょうか。
前にも聞いていますが、看護師のなかに富士吉田、大月に比べて都留市立病院の看護師の待遇は低いという声が絶えません。もしそれが事実であれば、看護師不足のハードルが一つ多いことになります。待遇を改善して働く張り合いを良くする必要があるのではないでしょうか。見解を問うものです。
市長の所信表明の「市において設置」は当初の計画にはありませんでした。重大な転換と受け止めた私の質問に「誘致中心に考えている」という答弁。拍子抜けでした。「言葉の重み」を考えてもらいたいですね。