6月議会開会 一般質問B
小水力発電でイニシアチブを
原発依存からの脱出を願う世論の高まりを受けて、自然エネルギーへの関心が高まっており、都留市の小水力発電施設「元気くん」の視察が大幅に増えています。こうしたなか、もう一つ県内で注目されている北杜市の小水力発電施設を、過日、議会の桂川流水利用特別委員会で視察してきました。
規模が違う北杜市の発電施設
視察した施設は水道用水の落差85bを活用した発電施設で出力320kw/hです。北杜市では民間を含めてこうした施設が四つあり、総発電量は970kw/h 、1000kw/hに迫ります。市内で使う電気使用量の10%に相当するといいます。320kw/hという発電機を収納した施設を見学しましたが、その轟音はまさに発電所で、印象は都留市の「元気くん」とは大きく違っていました。
この経験から、都留市の小水力発電施設はどんな方面のモデルになるべきかが分かったような気がしました。それは一般家庭や地域の業者が使える規模のものの普及です。家庭や地域の業者が使う規模というと、「元気くん」よりさらに小規模な発電施設です。
家庭用などの普及のために
こうした小水力発電を普及させるうえで解決しなければならないのは、第1に水利権です。しかし、小水力発電で使った水は減るわけではありません。特に問題があるとは思われません。関係団体の理解と法改正で解決すると思います。第2に発電機の製造業者にたいする国の支援策です。CO2削減をテーマに、自動車産業並みに支援策を拡充すべきではないでしょうか。第3に、すでにいくつかの企業が小水力発電機を売り出していますが、設置にはかなり多額の費用がかかります。そこで求められるのは設置工事費に補助をすることです。これも国に求めたいと思いますが、「元気くん」を設置した都留市が、先行して実施したらどうでしょうか。
これらの施策について具体的な行動を起こせば、「元気くん」を設置した自治体の指導性発揮ということになるのではないでしょうか。あらためて見解を問うものです。
(北杜市の発電施設)
民主党分裂の意味するもの
3日付新聞のトップ記事は民主党小沢一郎元代表の「新党」でした。ゼネコンの代理店のような小沢氏が「反増税・脱原発」と言わざるを得ないところに、国民世論の力の大きさが表れています。