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大月で笠井亮衆院議員が演説

消費税増税ノー、原発ゼロの決断を

 6月2日、党郡内東八西八地区委員会は大月市の市民会館で演説会を開き、党政策委員長代理の笠井亮衆院議員が演説しました。以下は3日付日刊「赤旗」の記事からです。


 笠井氏は消費税増税について「フランスでもギリシャでも消費税増税や緊縮政策を示した候補にノーの審判が下った。今度は日本の番。日本共産党を伸ばしていただいて、消費税に頼らずに経済もくらしも立て直す展望を開きましょう」と訴えました。
 「『原発ゼロ』こそ政治が今決断すべきこと」と述べた笠井氏は、視察したドイツやデンマークでは大規模な施設から小規模なものまで、自然エネルギーの活用を国全体で進めていることを紹介し、「『政府は再稼働押し付けをやめよ』の声を大きくし、原発ゼロジャパンへの流れをご一緒に作りましょう」と呼びかけました。


笠井さんといえば「儀軌」
 演説の最後に笠井さんが触れたのは「朝鮮王朝儀軌(ぎき)の返還」です。
 「儀軌」とは1922年、朝鮮総督府(=日本が朝鮮領有当時の最高行政官庁)が強奪した朝鮮王室の宝物です。
 ―歴代の各王朝は国家の大小の行事を文書または絵で記録を残している。朝鮮王朝も王室の行事を詳細に記録した。儀礼手続きが反復する宮中行事を効果的に進行するため、全てを文字と絵で製作し後代に典範として残した。これを朝鮮王室儀軌というが、まさに「朝鮮時代の記録文化の華」と評価されており、現在『朝鮮王朝実録』と共にユネスコ世界記録文化遺産として登録されている。
 明成皇后の葬儀も国家儀式のひとつであるので、「明成皇后国葬都監儀軌」という名前で葬儀手続きについての記録が残された。ところで問題は、その儀軌の中の一部がわが国にではなく日本にあるという事実である。一九二二年五月、朝鮮総督府は「明成皇后国葬都監儀軌」を含む七二種の『朝鮮王室儀軌』を五台山史庫などから略奪して、日本皇室の宮内庁書陵部(皇室図書館)に「寄贈」した。(「儀軌 取り戻した朝鮮の宝物」東國大學出版部 日本語訳より)

ただ一人招待された日本の議員
 日本で、この「儀軌」返還で活躍したのは共産党でした。2006年以来の志位委員長の訪韓や返還運動の責任者との会談などを通じて「文化財は元あったところに戻すのがユネスコ条約の原則」という立場のがんばりと韓国の返還運動の奮闘があって「儀軌」は返還されました。
 韓国は反共の国でした。しかし、戦前、日本共産党は朝鮮への植民地支配に反対したただ一つの党です。交流で理解は急速に進みました。ということで、「儀軌」返還式典に日本の政党で招待されたのは共産党だけ、笠井さん一人でした。「儀軌返還運動でもっとも尽力した功労者」「あまりに熱心にしてくれるので、前世はこちらの人ではないか」(笑い)と紹介されたそうです。